夏の養生~ほうろく灸~

早いもので今年も後半戦、

令和元年になった5月から鍼灸室の日曜日施術が始まり

日曜日待ってました!と

お越し下さる方も多く、あっというまの2ヶ月でした。

 

 

 

 

梅雨入りしてから、蒸し暑い日が続き気分も下がり気味でしたが

先日、お寺で美しい紫陽花を見て心がなごみました。

このブログを訪れるみなさんにも

ココロなごみカラダゆるむ時間を過ごして頂きたく

今日は鍼灸師から東洋医学のお話とツボのお話を少し。

 

梅雨が明けると夏の暑さも本格的になりますが

東洋医学では夏はカラダの中の「陽」の気が盛んになると考えます。

また、夏は部屋の内外の気温差が激しく

自律神経のバランスも崩れがちです。

 

東洋医学には陰陽・五行論というものがあり、

自然界や人体を「陰」と「陽」に分ける考え方と、

五つに分けてバランスをとる考え方です。

この五行論では、

季節は「春」「夏」「長夏」「秋」「冬」

臓(内臓のようなもの)は

「肝」「心」「脾」「肺」「腎」に分けられます。

 

「夏」には心臓の拍動や汗の量も増えて血液の循環が活発になるため

「心」に負担がかかり易く、また「心」は精神の働きもつかさどるため

カラダの中の「陽」の気をちょうど良い状態にするためにも

「心」の状態を整えることが大切です。

 

夏の体調を整えるためのお灸として、

古来から全国のお寺で「ほうろく灸」が行われています。

夏バテ防止や、頭痛封じ、無病息災を願い、夏の土用の時期に開催されます。

もぐさが乗った素焼きの「ほうろく」を頭の上に乗せると、

僧侶の方がもぐさに火をつけてくれます。

熱いときは、ほうろくを少し持ち上げれば調節できます。

ほうろく灸を乗せる頭頂部の中央には

「百会(ひゃくえ)」というツボがあります。

自律神経の働きを整え、頭痛や不眠、精神的な疲れに有効なツボです。

 

 

 

 

 

 

 

ご自宅でほうろく灸をしたり

百会に火を使うお灸をしたりするのは難しいですが

上からの冷房で頭が冷えるときにはここを温めたり

また、逆に火照るようなときにはアイスノンを使ってみたりするなど

百会のツボをぜひ意識してみてください。

 

自律神経を整えるツボは他にもありますので、また次回書こうと思います。

鍼灸師に直接相談をされたい方はぜひ一度施術を受けにいらしてください。

5月から日曜日も鍼灸施術をお受けいただけますので

夏の養生にも是非!

 

7月8月に行なわれます、夏の養生のためのお灸教室では

ほうろく灸をやってみようと計画中です。

こちらも是非、チェックしてくださいね。