国際薬膳師おすすめ!「むくみを解消!
内湿を取るための薬膳」レシピ2種

<コロナ対策薬膳レシピ_Vol.2>

Naturalist Web Magazine_Vol.7「むくみを解消!内湿を取るための薬膳」では、梅雨時のむくみをとる為に最適な食材を多数ご紹介いたしました。

カフェスタッフブログでは、国際薬膳師の淺井シェフ監修による「むくみを解消!内湿を取るための薬膳レシピ2種」をお届けします。薬膳の視点で食材を組み合わせた、ご自宅で簡単に作れるレシピです。

使用する食材は、たまねぎやナス、トウモロコシなどの旬のものを中心に、どれもスーパーで手軽に入手できる食材ばかり。毎日のお献立に取り入れて、食事でむくみを解消してすっきりしましょう!

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<豚肩ロースと大豆のスパイス煮>(2人分)

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豚肩肉はとてもジューシーな仕上がりで、スパイスの香りが食欲をそそります。大豆などの豆類は、その多くが健脾と利湿の効能を備えており、今の時季におすすめですよ。

 健脾・・・大豆、クミン、ローリエ、生姜、八角
 利湿・・・大豆、ナス、豆苗
 行気・・・たまねぎ、生姜、八角、ウーシャンフェン

<材料

豚肩ロース
(かたまり)
500グラム
※お肉は少し大きめを使用しています。小さい場合は調味料を加減して下さい。
たまねぎ 2個
ナス 2本
大豆 200グラム
豆苗 1/2パック

<スパイス

生姜 5スライス
クミン 小さじ1
ローリエ 1枚
八角 1片
ウーシャンフェン 適量
*盛り付け時に肉の上にかける。

< 調味料 >

750ml
75ml
みりん 75ml
醤油 大さじ4
砂糖 大さじ2


<作り方>

1.材料の準備をする

・豚肩ロースは塩を表面にふり、熱した鍋で両面焼き目をつけ、取り出しておく。

→これは中に肉汁を閉じ込めるためと、焼いたときに出る香ばしさを旨味に加えるために行います。塊肉などを使う場合は仕上がりがジューシーに仕上がるので必ず行うようにしましょう。

・ナスは縦半分に切って縞状になるようにスライサーで中央の皮をむき、味が入りや すいように斜めに浅く切れ目を入れておく。次に、豚肩ロースに焼き目をつけた鍋 で、軽く両面に油をなじませるように焼き、豚肩ロースと同様に取り出しておく。こうしておくことでナスの色止めになります。

・たまねぎを1.5センチ位の厚めのスライスにする。

・大豆は計量して洗ってザルにあげておく。

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2.調理する

・たまねぎを、豚肩ロースを焼くときに使用した鍋で炒めていく。

・ある程度炒めたら水、酒、みりん、生姜、クミン、八角、ローリエ、大豆、焼いておいた豚肉を入れる。30分ほど大豆がやわやわらかくなるまで煮る。

・大豆が軟らかくなってきたら濃口醤油、砂糖を入れて、両面を焼いておいたなすを一緒に入れて、10分位煮る。

・味が染みるので一晩おいて食べても美味しい。

・盛りつけの時に豚肩ロースをカットして、ナス、大豆と共に盛りつける。ウーシャンフェンで香りをつけ、仕上げに豆苗で飾れば完成!!

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< 薬膳解説 >

「行気」に主眼をおいたレシピです。たまねぎや、たっぷりのスパイスの効能が溶け込んだ煮汁を吸ったお肉、お豆を美味しくいただくことで、体内の気を高めて巡りを良くすることができます。

また、大豆などの豆類はその多くが「健脾」と「利湿」の作用を持ちます。大豆のゆで汁をそのまま用いることで、その効能を効率的に引き出すことができます。

今回の煮汁が残った場合、カレーにアレンジも可能です、カレースパイスとお好みの具材を入れて、片栗粉でとろみを付ければ完成。大豆の効能がたっぷり溶け込んだカレーが楽しめますよ。

 

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< トウモロコシとハト麦のおかゆ >(2人分)

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おかゆはとても簡単ですが、素材の持ち味を生かしつつ、煮汁も全部いただくことができるとても優れた調理法の一つです。朝食をおかゆに変えてみたりすると、おなかの機能がとても高まります。

今回は、むくみを取る代表食材であるトウモロコシとハト麦を使ったおかゆをご紹介します。「内湿」からくる不調に効果的ですよ。

 健脾・・・お米、しいたけ
 利湿・・・トウモロコシ、ハト麦
 行気・・・茗荷、昆布

<材料

お米 75グラム
ハト麦(外皮をとった白いもの) 30グラム
生シイタケ 3枚
トウモロコシ 1/2本
茗荷(みょうが) 1本
昆布 5グラム
750ml

<調味料

醤油 適量
適量


<作り方>

1.材料の準備をする

・ハト麦は前日に洗って一晩水につけておく。

・水750mlに昆布5グラムを前日に漬けて昆布だしを作っておく。

・お米は洗ってザルにあげおく。

・生シイタケは角切りにする。トウモロコシは縦半分にカットしてから垂直に立て、芯と実の間に包丁を入れて、包丁でそいで実をはずし、実をほぐしておく。

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2.調理する

・昆布だしを鍋に入れて火にかける。

・用意しておいたお米、はとむぎ、生シイタケ、トウモロコシを加える。

→この時にトウモロコシの芯も一緒に加える。食べることはできないが、トウモロコシのエキスを余すことなくいただきます。ちなみにトウモロコシの髭も一緒 に入れて食べることもできます。

・中火にかけて、お米とハト麦がやわらかくなり、とろみがつくまで火にかける。(およそ20分位)

・醤油、塩をお好みで加えて、茗荷で飾る。

※だし用に漬けていた昆布は一回目であればとっておく。次に使うときは、同じように昆布だしを作っておき、弱火で火にかけて10分後くらいに昆布を取り出せば、同じように昆布だしとして使える。

※トウモロコシの髭は干すことにより薬効がアップし、お茶に入れたりして使うことも可能で、むくみを取る香ばしいお茶としても楽しめる。生薬名は、玉米鬚(ぎょくべいしゅ)または、南蛮毛(なんばんもう)。

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< 薬膳解説 >

「健脾」に主眼をおいたレシピです。薬膳のレシピを作成するときは、メインとなる食材の働きを妨げないように注意します。今回はメイン食材である、とうもろこし、ハト麦の健脾の力に注目しました。
「利湿」「行気」の食材は「健脾」の働きを高めるために用います。

 

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今回は2種類のレシピをご紹介しました。内湿をとり、むくみを解消するにはぴったりのレシピです。身体がむくんでいる、なんだか重だるいといった症状があるときに、ぜひ今回の薬膳料理にチャレンジして、心も身体もすっきりしましょう。

身近な食材がもたらす様々な働きに感謝しながら、お気軽に薬膳料理をお楽しみいただければ幸いです。