国際薬膳師おすすめ!
「温燥」の時季の薬膳レシピ2種

Naturalist Web Magazine_Vol.22「秋の養生 ~「温燥」のための薬膳 ~」では、温燥から身を守る最適な食材を多数ご紹介いたしました。

カフェスタッフブログでは、『「温燥」の時季の薬膳レシピ2種』をお届けします。

今回は、老若男女問わずに人気の豆腐ハンバーグと、お米を使ったデザートの2種類をご用意しました。いずれも、秋のはじめの養生にぴったりな食材を組み合わせた薬膳レシピです。毎日のお献立の中にぜひ取り入れてみてください。

国際薬膳師 淺井

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【 豚ミンチの豆腐ハンバーグ と 長芋と大根おろしの餡 】

お豆腐入りのハンバーグであっさりとヘルシー!長芋と大根おろしの餡は色々なものに応用が可能です。ごま油とオイスターソースを入れて中華風の天津餡として使っても美味しいですよ。

< 材料> ※4人分

豚ミンチの豆腐ハンバーグ

豚ミンチ 200g
木綿豆腐 1/2丁(200g)
玉ねぎ 1個   (200g)
1個
パン粉 50g
 適量

 

 長芋大根おろしの餡 

かつお節 5g
大根 200g
長芋 100g
オクラ 4本
適量
醤油 適量
水溶き片栗粉 適量
昆布水  500ml(前日に水500mlにだし用昆布5gを浸けておく)

 

< 作り方 >

具材の準備をする

  • ハンバーグに使うお豆腐が木綿を用意できず、絹ごし豆腐を使う場合は、水分が多いので水切りを行います。お豆腐をキッチンペーパーにくるみ電子レンジ(600W)で1分程加熱すればOKです。
  • 玉ねぎはみじん切りにします。このハンバーグの場合、お豆腐の甘味があるので炒めなくても大丈夫です。生のままで食感を活かしましょう。
  • 大根はおろして、長芋は角切り(小さめのさいころ状)にしましょう。オクラはがくのかたいところを取り除いて縦半分に切っておきます。

    ※写真には椎茸とレンコンものせていますが、こちらはお好みで大丈夫です。冷蔵庫に残っている食材も有効に使っていきましょう。

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調理する

  • 昆布水を火にかけます。弱火10分程で沸くように調節します。
  • 沸いてくる手前で昆布を引き上げてかつお節を入れて火を切り、そのまま5分ほどおいてからザルにキッチンペーパーを重ねて濾します。
  • 豚ミンチに塩をひとつまみ入れて、しっかり練ります。
  • その後、豆腐、卵、玉ねぎ、パン粉を入れて、もう一度しっかり練ってから塩を適量加え、形を整えてフライパンで焼いていきます。添えの野菜がある場合同時に焼いていきます。
  • 両面焼き色がついたら、お酒orお水を少量入れて蓋をして6分位蒸し上げます。中心に串をさして透き通った肉汁が出てきたら完成です。
  • 濾しただし汁を火にかけて、切った長芋を加えて大根おろしも汁ごと加えます。
  • 塩、醤油で味を調え、水溶き片栗粉でとろみを付けたら餡も完成。ハンバーグや野菜を盛りつけた器に餡をかけていただきます。

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<薬能と食材>

補気・・・椎茸、長芋
潤燥・・・豚ミンチ、豆腐、卵
補肺・・・大根、長芋

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<薬膳解説>
お豆腐は体に潤いを与えて、適度に体の熱を冷ます食材なので、この時期におすすめです。豚ミンチと豆腐の組み合わせのハンバーグは、食べごたえもある上にとてもヘルシー!また、長芋は秋から冬にかけて、積極的に取り入れたい食材の一つ。乾燥した長芋は、生薬名【山薬(サンヤク)】として漢方薬にもよく使われます。気を高めて、肺、腎を補い、老化防止にも良いとされています。大根おろしは肺の機能、胃腸の調子を調えます。

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【 白きくらげのコンポート と リ・オレ 】

リオレは、お米のデザートです。柑橘とバニラの香りを移すのが本場フランス流ですが、バニラなどは家庭に一般的にある食材ではないので、牛乳と砂糖のみで作っています。添えのコンポートにレモンの香りを付けているので本場と近い味が楽しめますよ。いつもと違う秋のデザートとして是非作ってみてくださいね。

< 材料 > ※作りやすい分量

リ・オレ

生米 1/2カップ
250ml
牛乳 250ml
砂糖 50g
はちみつ  適量

 

白きくらげコンポート

白きくらげ(乾燥) 25g(前日に水にひたひたに浸けて戻しておく)
適量
白ワイン 250ml
砂糖 250g
レモン  1/4個

< 作り方 >

リ・オレ

  • お米を洗い、30分くらいザルにあげておく。
  • 洗ったお米を鍋に入れて水250mlを入れて中火にかける。沸騰してきたら弱火にして、お米が軟らかくなるまで煮る。(目安:20分位)
  • 牛乳、砂糖を加えて、お米になじんで、とろみが出てきたら完成。冷ましておく。

 

 白きくらげのコンポート 

  • 分量の白ワインを火にかけてアルコールを飛ばします。そこに前日に水に浸けてもどして置いた白きくらげを戻し汁ごと入れる。(白きくらげがひたひたに水につかるように水分量を調節する。)
  • 強火にかけて沸いてきたら弱火に変えて1時間くらい柔らかくなるまで煮る(途中水分がなくなってきたら水を足す。半分くらい白きくらげが水につかっていれば大丈夫。)
  • 柔らかくなってきたらお砂糖を加え、しばらく煮たら火を止め、レモン汁を絞る。白きくらげは、絞った後のレモンの皮と一緒にコンポート液に浸して冷やす。コンポートは一日浸ければ、さらに美味しくなります。

※写真のように盛りつけたら完成!写真のようにルビー色のソースで飾ると、おしゃれなデザートに。今回のソースは、ハイビスカスとローズヒップときび砂糖、少量のゼラチンで作りました。他にもはちみつや黒糖のソース、イチゴのソースなども合いますよ!旬の果物を盛りつけてお楽しみください!

 

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<薬能と食材>

補気・・・米
潤燥・・・牛乳、白きくらげ、はちみつ
補肺・・・アーモンド、リンゴ

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<薬膳解説>
牛乳は潤いを補う食材で、お米は気を補う食材。一仕事終えた後のおやつに最適です。甘さは控えめなのではちみつでお好みに調節してください。はちみつも潤いを補ってくれる食材です。これからの時期、砂糖の代わりに半分代用してみるなどして取り入れてみると良いでしょう。

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今回は2種類のレシピをご紹介しました。

いずれのレシピも身体に潤いと気を補い、体液や気力不足を解消する効果が期待できます。季節の変わり目である初秋を上手に乗り切るためにも、ぜひ、今回の薬膳料理にチャレンジしてみてください!

身近な食材がもたらす様々な働きに感謝しながら、お気軽に薬膳料理をお楽しみいただければ幸いです。

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