ブルーの精油『ジャーマンカモミール』の涼し気なアロマソープを手作りしよう!

なかなか収束の見えない新型コロナですが、毎日メディアから届けられる溢れる情報に、不安を感じたり心が疲れてしまう方も多いかもしれません。

「新しい日常」には、まだまだ戸惑いがついて回りますが、今できる限りの基本的な感染予防対策「手洗いうがいマスク着用、そして三密を避けた行動」などを心掛け、コツコツと続ける事で自らの身体を守ることが大切。そして、人への感染をさせないように心掛け、ウィズコロナの生活を頑張っていきたいものです。

毎週火曜日にお届けしております自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。

皆様が穏やかな日常を取り戻せるその日まで、健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.18をお届けいたします。

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すっかり日常になった「手洗い」ですが、手荒れを起こさないためにも、毎日使う石けんは、肌に優しいタイプを使いたいものですよね。さらに、安心して使えるものがいいという思いもあるのでしょう。最近は石けんを手作りする方が増えてきています。

余分な添加物も使わずに、自分の好みの色や香りを付けられるのが、石けん作りの魅力。特に保湿成分のグリセリンが入った手作り石けんは、様々な色や形で作ることができるので、「宝石(ほうせき)石けん」として最近SNSを中心に大人気になるほどです。

でも、石けんを手作りするなんて難しいんじゃない?と思われる方も多いのではないでしょうか?そんなことはありません。今は難しい配合も細かい計測もなしで、とても簡単に手作りできる方法があるんです。

そこで今回は、どなたでも手軽に作れる「ジャーマンカモミールのグリセリンソープ」の手作りレシピをご紹介します。アロマが香る、透明感のあるブルーの石けんが簡単に作れます!

夏の終わりのひと時に、お子様と一緒に手作りすれば、毎日の手洗いが楽しくなること間違いなしですよ。

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< 目次 >

 1. 医療従事者が、石けんでの手洗いを推奨する理由とは?

 2. 抗炎症効果と保湿効果たっぷりの手作り石鹸を作ろう!

 3. ジャーマンカモミールのグリセリンソープの手作りレシピ 

 


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1.医療従事者が、石けんでの手洗いを推奨する理由とは?

新型コロナウイルスの感染予防として定着した、念入りな手洗いと手指消毒。その中でも、アルコール消毒液を手指に吹きかけるのが一番効果的!と思いがちですよね。

でも、医療従事者によれば「手を清潔に保つためには、石けんでしっかり、そしてこまめに洗うこと」が、なにより大切だそうです。

手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで1/100に、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし流水で15秒すすぐと、1/10,000に減らせると厚生労働省からも発表されています。

ウイルスや雑菌を落とし、手についた汚れやごみも、水が一緒に洗い流してくれる。これが、石けんでの手洗いが推奨されている理由なのです。

ちなみに、ご自宅での手洗いに使用する石けんは薬用である必要はなく、一般的な石けんで十分清潔に保てます。液体ハンドソープを使うと手荒れが気になる方は、固形石けんに変えてみましょう。液体と比べると添加物も刺激も少ないので、手肌の敏感な方でも使えるものが多く出回っていますよ。


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2.抗炎症効果と保湿効果たっぷりの手作り石鹸を作ろう!

より手肌に優しいもので洗いたいと思ったら、石けんを手作りしてみるのもおすすめです。石けん作りって難しいんじゃないの?と思われがちですが、実は保湿成分たっぷりの石けんが簡単に作れるんですよ。

ここでは、簡単石けんづくりに欠かせない基本の材料である「MPソープ」と「精油(ジャーマンカモミール)」をご紹介します。そのほかの材料や必要量については、下でご紹介するレシピに記載しておりますのでご参照ください。


<MPソープとは?>
「Melt and Pour(溶かして注ぐ)」がその名の由来で、グリセリンソープとも呼ばれている天然保湿成分グリセリン入りの石けん素地のことです。洗いあがりがしっとりするのが特徴で、アロマ用品を扱う店などで購入可能です。

白色と透明クリア色と2タイプがあり、自然の薬箱でもお取り寄せ可能です。ご希望の方はお問合せメールからご予約ください。

※お問合メールは、こちらから>>

 

<ジャーマンカモミールとは?>
ハーブティーとしても知られているカモミール。キク科の植物で、黄色い丸い中心部に白い花びらが回りを囲んだ可愛らしいお花です。

カモミールには「ローマンカモミール」「ジャーマンカモミール」の2種類があるのをご存知ですか?どちらもキク科の植物で、黄色い丸い中心部に白い花びらが回りを囲んだ可愛らしい花の部分をハーブにします。

少し大きめの花を咲かせるのが多年草の「ローマンカモミール」で、成熟すると黄色の花芯が盛り上がり、白い花びらが反り返るのが一年草の「ジャーマンカモミール」です。どちらもハーブ療法でもアロマテラピーでも活用されています。

一般的にハーブティーには、ジャーマンカモミールを使うことが多く、風邪、胃腸の不調、冷えなどに役立ちます。ヨーロッパでは昔からお腹の常備薬としてお庭に植えられていることも多いようです。

その効果は生薬としても認められており、生薬名「カミツレ」の名前で、日本薬局方に第六改正(1961年まで使われた)まで収載されていました。現在でも、日本薬局方外生薬規格に収載されています。また、カミツレエキスは収斂、保湿成分として化粧品などに配合されています。

カモミールの2つの精油もまた、アロマテラピーでは重要な働きを持っています。ハーブではそっくりな花の形をしていますが、「ローマンカモミール精油」と「ジャーマンカモミール精油」は、成分も色も香りも全く違うんですよ。

「ローマンカモミール精油」の香りは、よくりんごの香りに例えられます。甘くフルーティーな香りが特徴で、心身共に鎮静や緊張緩和、心を落ち着かせることに、とても効果が期待できる精油です。

それに対して、「ジャーマンカモミール精油」の香りは強いハーブ調の香りで、少し薬草っぽさも感じる香りが特徴です。こちらは傷ついたところを治したり、特にかゆみや炎症を抑える効果に期待ができる精油です。

これはジャーマンカモミールの植物体には存在せず、精油を蒸留する際に生じる「カマズレン」という成分によるもので、「カマズレンブルー」とよばれる青色をしていて、ジャーマンカモミール精油の特徴的な色と効能を生み出しているんですよ。

※カマズレンは、青い色を持つアズレン化合物の一つ。アズレン化合物を利用した医薬品には青色をした胃薬(マーズレン)や、うがい薬、軟膏(アズノール)などがあり、有用な成分であることわかります。


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3.ジャーマンカモミールのグリセリンソープの手作りレシピ

今回は、この「ジャーマンカモミール精油」の特徴である「カマズレンブルー」を活かした、涼し気な色合いでありながら手にも優しい「ジャーマンカモミールのグリセリンソープ」の手作りレシピをご紹介します。


「ジャーマンカモミールのグリセリンソープのレシピ」
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◇ 材料(ソープ2個分)

・MPソープクリアタイプ 100g(透明石けん素地)

・ソープを固める型

(今回は、縦横60mm、高さ27mm程の花型シリコン型を使用)

・ガラスビーカーなどの耐熱容器(100mlの牛乳パックでも可)

・ガラス棒(竹串でも可)

・ジャーマンカモミール精油 2~10滴

◇ 作り方
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① MPソープを6等分程度に細かく切り、耐熱容器に入れて電子レンジで溶かします。(600w20秒ほど)※溶かしたMPソープはとても熱いので、やけどに注意しましょう。

② ①にジャーマンカモミール精油を加えてよくかき混ぜた後、型に流し込みそのまま静かに固まらせます。

③ 冷めて固まったら型から出して完成です。

※写真のソープはそれぞれ、精油を2滴加えたものと、5滴加えたもの。お好みの色になるように様子を見ながら、精油の滴数を調整してくださいね。

 

◇ ご注意していただきたいこと
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・手作りのアロマクラフトは、ご自身の責任において使用してください。

・ご自分の肌にあうかどうか、また肌の弱い方は精油の滴数を少なめにするなど、様子を見ながらつくりましょう。

・お子様が間違って誤飲しないよう、お気おつけください。

・自然の香りは薄れやすいので、できるだけ早めにご使用ください。

・MPソープは湿気に弱いので、保存する場合は無水エタノールをスプレーした後、ラップに包んで保護しましょう。

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今回は、抗炎症作用が期待できるうえに保湿成分たっぷりの「ジャーマンカモミールのグリセリンソープ」の作り方をご紹介いたしましたが、加える精油を変えれば、いろいろな香りのアロマグリセリンソープにアレンジができます。

色味のない精油を加える場合は、食用色素(食紅など)をお使いいただければ、お好みの色の石けんが作れます。食用色素は少量でしっかり色がつきます。竹串の先に少しづつつ加えながら、お好みの濃さを見つけてください。

お好みにあわせて様々な色や形、そして香りで石けんづくりを楽しんでくださいね。石けん作りに慣れてきたら、ギフトとしてお友達にプレゼントしても喜ばれますよ。

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今回ご紹介しましたジャーマンカモミールの精油はとても高価な精油です。自然の薬箱には、グリーンフラスコの5ml(約100滴・7,920円/税込)とプラナロム社の5ml(約100滴・11,440円/税込)の2種類がございますが、他の精油と比べても高いですよね。

そこで、自然の薬箱では気軽に体験していただけるよう「ジャーマンカモミールの石けん作り講座」の企画を検討中です!

是非やってみたいという方は、お問合せメールでお気軽にご連絡ください!

また、ご要望が多ければカモミールの蒸留実演もしてみたいと思っております。こちらも合わせてご連絡ください!

※お問合せメールは、こちらから>>

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「Naturalist Web Magazine」お届け内容は、いずれも知識と経験豊富な自然の薬箱スタッフが、 自信を持ってお勧めする内容ばかり。「Naturalist Web Magazine」の更新は、毎週火曜日を予定していますのでぜひご覧ください。どうぞお楽しみに。

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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.19」では、

「季節の変わり目に知っておきたい!自律神経と目の関係って?」をお届けします。

季節か移り変わるときに起きがちな自律神経の乱れ。実は、目にも深いかかわりがあるのです。そこで次回は、鍼灸ルームスタッフより自律神経のメカニズムや、手軽にできる目のケア方法などをご紹介します。

※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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過去の<Naturalist Web Magazine>バックナンバー

Vol.17_残暑を乗り切るために!脾胃(ひい)を整えるための薬膳のススメ

Vol.16_ステイフォーム中にチャレンジ!コロナ太りを解消するには?

Vol.15_夏バテしている場合じゃない!夏に役立つ漢方薬

Vol.14_鍼灸師おすすめ!夏のマスク不調の解消&予防法!

Vol.13_健やかで美しい暮らしのためのあれこれ

Vol.12_薬膳で暑気払い!酷暑を乗り切ろう!

Vol.11_知っておきたい!東洋医学の知恵と夏の過ごし方

Vol.10_お顔と頭のツボでリフレッシュ!

Vol.9_今だから知っておきたい!運動と免疫の関係って?

Vol.8_ 手指消毒の手荒れが気になる今!ハンドケアアイテムを手作りしよう!

Vol.7_むくみを解消!内湿を取るための薬膳

Vol.6_長期戦に備えよう!慢性疾患のある方も必見!身体を整えるための漢方薬

Vol.5_巣ごもり不調を改善!〜セルフお灸のススメ<応用編>~

Vol.4_お灸で免疫機能アップ!~セルフお灸のススメ<基本編>~

Vol.3_ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア 

Vol.2_腸活で<免疫機能>をキープ&アップ! 

Vol.1_知っておきたい!肺炎と免疫機能のこと 

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