ボディワークインストラクターのヨガとの出会い
いつもご利用ありがとうございます、自然の薬箱の千田です。
オミクロン株の感染力の高さに再び警戒が高まって2か月弱。感染者は少しづつ減少しているとはいえ、高止まりの傾向が続いています。そのような中、私達ができることは、体調を万全にしておくこと。春の気候の不安定さから体調を崩すことのないように、感染対策に併せて、規則正しい生活や栄養摂取、適度な運動を心がけていきましょう。
第2・第4火曜日にお届けしております、自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。
新しい日常が定着し始めた今、皆様が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.91をお届けいたします。
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自然の薬箱の4階にあるボディワークスタジオでは、毎日様々なレッスンを開催中!
コロナ禍でも安心して参加いただけるよう徹底した感染対策を行いながら、豊富な経験を持つインストラクターたちが元気に参加者の皆様をお迎えしています。
元気なインストラクターによるレッスンは大好評で、ご参加されたお客様からは、
・レベルに合わせていつも丁寧な指導をしてくれる
・スタジオの空調、香りにまで気を配りながら、正しい姿勢が取れているかこまめにチェックしてくれる ・少人数で先生が一人一人に気を配ってくれている ・受講者一人一人とコミュニケーションをとってくれるので、最後まで楽しく受講できる ・インストラクターの明るいエネルギーでやる気が出て、楽しくワークアウトできた |
といった、嬉しいお言葉をたくさんいただいています。
いつも、エネルギッシュで元気、そして丁寧な指導で皆様の心も身体も解きほぐす彼女たちですが、どうしてインストラクターになったのでしょう?そのきっかけって気になりますね。でも、時間が限られたレッスンでは、そのようなお話をする機会がほとんどありません。
そこで今回は、いつもとは趣を変えて、自然の薬箱ヨガインストラクターのERIが、どのようにヨガに出会い、インドで何を学び、何を得たのか、そして伝えたい事は何か、などをお届けします。
普段あまり知ることのできない、インドでの修行生活などもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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<目次>
1. 私とヨガとの出会い
「マットの上では、誰もが平等」これは、私がインドでヨガを学んだときに最も心に響いた言葉である。
私がヨガに出会ったのは約20年前、日本ではなくイギリスである。アロマセラピーの勉強のためイギリスに留学した際、解剖学の教授にヨガをするよう勧められたのだ。その後、趣味として細々と(やめたり、再開したり)ヨガを楽しんでいた。
ヨガに出会って10年ほどたった時に、本気でヨガを学ぼうとインド留学を決めた。きっかけは、アロマセラピーからアーユルヴェーダ(インドの医学)の講師と活動の幅をひろげたからである。アーユルヴェーダとヨガはきってもきれない関係である。ヨガの生活には、アーユルヴェーダが取り入れられている。
インドには旅行で行ったことがあるので、強烈な環境は想像できていたが、インドでのヨガの勉強は、今までの趣味としてのヨガを覆させられた。
ヨガとは体を動かすことではなく、生活する、まさに生きることだった。いろいろなこと(出来事)に、抵抗するのではなく、身をゆだねること。(ガンジス川に上手に流されることのように)
2. インドのヨガ生活
では、インドでのヨガ生活を紹介しよう。インドでは、日本とは比べ物にならないほどシャラ(ヨガスタジオ)がある。あくまで、私が経験した生活である。
まずヨガの資格として、RYT200とRYT500がある。
今回は初心者のRYT200の生活の紹介をする。RYT200は、ヨガを趣味としている人や外国人では長いバカンスの間に参加することが多い。お洒落なバリやハワイ、生活しやすい日本やNYでは楽しい経験になるかもしれない。
しかし、インドのヨガ生活は過酷である。
<一日の生活>
4:30 | 起床(町中に響くマントラで起こされる) |
5:00~6:00 | ガンジス川のほとりで瞑想(秋はもう日本の冬並みに寒い) |
6:30~9:00 | アシュタンガヨガ(動く瞑想法と呼ばれるストイックなヨガ、あるカナダ人はキラーヨガと呼んでいた) |
9:30~10:30 | 朝食 |
11:00~12:00 | ヨガセラピー、または自習時間 |
12:30~13:30 | 昼食 |
14:00~15:30 | 哲学 または 解剖学(解剖学はともかく英語での哲学は全く意味不明) |
16:00〜17:00 | 瞑想 (体力限界で熟睡することもしばしば) |
18:00〜19:30 | ハタヨガ |
20:00〜21:00 | 夕食 |
21:00〜 | 自由時間 (ときどき法話・・・・・ここで体力が限界状態になる) |
22:30 | 就寝(お酒飲まなくても、爆睡) |
かなりタイトなスケジュールである。このため途中で帰国する人や、体調を崩したり怪我をしたりする人もいる。毎日この生活が続く。(週一日休みがあるが、その休みの午前中は基本シャラにて自習が義務づけられる)
初心者コースなので、さぼりは厳禁(あたりまえだが)、毎回、出席確認がある。そして、ほとんどの授業が延長するので、しばし休憩時間が無くなる。その合間に自分の部屋の掃除や洗濯などをする。たまに携帯でのんびりしていると、頻繁に停電になるため Wi-Fi が切れる。(懐中電灯は持ち歩き必須アイテムである)
2週間もするとこの生活も慣れてくるが、身体問題が発生する。毎日のヨガのアーサナ練習でケガをしたり、慣れないスパイスカレーでお腹を壊したり、寝ているときにインドダニに喰われる(これが、ただれたようになり死ぬほどかゆくて眠れなくなる)
その他、まだまだたくさん大変なことがある。
と、ここまで読まれるといやなことばかりと思われるかもしれないが、辛いことと同じかそれ以上に楽しいこともある。
・上流のガンジス川はきれいなので、泳いだりして水遊びをする
(水中では目を開けない/感染防止) ・ヒマラヤ産のパシュミナが、安価で買える (とっても丈夫で、今でも愛用している) ・店のインド人と仲良くなり、いろいろな友達が増える ・インドのヨガアイテムとの出会い。もちろん買う ・自然の中で生きているので、気づかなかった喜びを感じられる (朝日や夕陽を見る、風を肌で感じるなど) |
これも、あげていたらきりがない。
3. シャラでの授業での出来事
そして、学校生活のシャラ(教室)では、先生に礼を尽くすのは当然であるが、感情でものを言ったりする先生は一人もいない。生徒が未熟で感情的に、意見を言うこともあるがつねに先生たちは微笑んだまま質問に答えている。
ある授業で、厳しい生活にストレスがたまった生徒が先生に感情でものをいうことがあった。さすがに外国人ははっきり自分の意見を言う。その状況に急に泣き出す生徒もいた。私も意見を言おうか迷っていると、その時その先生が私に言った言葉が、「何か言いたいことがあるかな? マットの上では誰もが平等。自分に正直になりなさい」だった。
衝撃だった。小さいころ私たちの時代は、先生に向かってそんな口を利かないように、そんな態度をしないようにと、抑えられてきた。「マットの上では誰もが平等」という言葉で、私はずっとヨガをしようと決めた。
結局、爆発的にクレームを言った生徒はスッキリしたのか、何事もなく授業が終わった。
4. 「マットの上では誰もが平等」がもつ、もう一つの意味
ただこの言葉には、もう一つ意味がある。
それは、マットの上では誰もが平等だが、マットを飛び越え他人のマットを汚してはいけないということ。人を領域にむやみに踏み込まない、自分の意見を押し付けないという戒めの意味もある。自分の領域があるように、他人にもその人の領域がある。人の意見に耳を貸すことは大切だが、それに流される必要はない。自分のマットの上で冷静に判断すればよいのである。
現在、私はヨガインストラクターをさせていただいているが、いつでもこの言葉は心の中にある。スタジオでも、生徒一人一人のマットがある。そのマットの上では平等だから、意見を言ってもいい。したくないポーズや怖いと感じるポーズはやらなくていい。疲れたら、おやすみしていい。そしてできるできない関係なしに、やってみたい難易度の高いポーズも練習したらいい。と伝えるようにしている。でも、シャバアサナ(ヨガの最後のお休みのポーズ)の時は、人のお休みを妨げないように、静かに横たわること。
「マットの上では、誰もが平等」
この言葉のおかげで、いつでも私はマットの上でリラックスすることができる。
皆さんも、心の中で、北風が吹き始めたり雨が降りはじめたりしたら、マットの上で静かに座って目を閉じてみてはどうだろうか。きっと、静かな湖の状態になっていくと思う。ぜひ、お試しあれ。
現在、世界各国でヨガを楽しむ人が増えている。日本でも、女性だけでなく男性もヨガをする人が多くなっている。ヨガを通して、呼吸を通して、その人が心身ともに健康でいてくれることを願っている。
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今回は、インドでのヨガ生活から得たお話をお届けしました。
自然の薬箱 ボディワークスタジオでは、今回の執筆者ERIのレギュラーレッスンで、本場インドのヨガが体感できる「心と体をつなぐインドヨガ」や「やさしいアシュタンガヨガ」を開催中です。
また、イベントレッスンでは「アロマセラピーと一緒に楽しむヨガ」「アーユルヴェーダでヨガを深める」を開催中ですので、ぜひお楽しみください。
※詳しくは、こちらをご覧ください >>
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<次回「Naturalist Web Magazine」のお知らせ>
~3月8日(火)配信予定 ~
「Naturalist Web Magazine_Vol.92」では、
「薬膳茶で気血水のバランスを整えよう」をお届けします。
薬膳茶を飲まれたことはありますか?薬膳茶は、中医学(中国伝統医学)の考え方をベースに、からだやこころを整えるために飲むお茶のこと。
素材は、茶葉以外にも、薬草の花、枝葉、果実、豆、根などを使います。漢方薬みたいに苦いのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ブレンドの仕方によって、見た目も華やかでおいしいお茶が出来上がります。
中医学には様々なからだを見立てる方法がありますが、からだの3つの要素である気血水のバランスに着目して、タイプ別の薬膳茶をご紹介します。
※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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~「Naturalist Web Magazine」は、第2・第4火曜日 配信予定~
今後も、自然の薬箱ならではの様々な情報を予定しています。どうぞお楽しみに。
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