国際薬膳師おすすめ!
「涼燥」の時季の肺機能を高める薬膳レシピ2種

Naturalist Web Magazine_Vol.27「薬膳で肺機能を高めて、免疫機能をアップ!

では、薬膳の視点でおすすめする、肺機能を高める食材を多数ご紹介いたしました。

カフェスタッフブログでは、『「涼燥」の時季の肺機能を高める薬膳レシピ2種』をお届けします。

今回は、今が旬のサワラを使ったメインディッシュと柿を使ったサラダの2種類をご用意しました。いずれも、肺機能を高めるのにぴったりな食材を組み合わせた薬膳レシピです。毎日のお献立の中にぜひ取り入れてみてください。

国際薬膳師 淺井

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【 サワラのとろろ蒸し きのこの餡で 】

サワラは、漢字で春の魚とかくので、旬といえば春を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は関東では冬が旬とされています。そんなサワラを蒸し物にしました。炒める、焼くという調理法は水分を飛ばしてしまうので、潤いを補うことをができる「蒸す」調理法は、乾燥しやすい今の時期にぴったり。一緒におかゆやスープなどをとるのも養生になりますよ。

◇ 材料 ※2人分

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

< サワラのとろろ蒸し >

サワラ 2枚
長芋 100g
卵白 1個分
百合根 4枚程度
銀杏 6粒程度
チンゲンサイ 1束
枸杞の実 適量
生姜 適量
昆布 2枚(水に浸して戻しておく)

 

< きのこの餡 >

干しシイタケ 5枚(前日に水500㎖に浸けておく)
かつお節 適量
しめじ 1/2パック
50㎖
みりん 50㎖
濃口醤油  適量
適量
水溶き片栗粉
適量

 

◇ 作り方

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

< 具材の準備をする >

  • 長芋をすりおろして卵白と一緒にまぜておきます。
  • サワラは塩で下味をつたら、戻しておいた昆布の上にのせて、蒸し器に入る器にのせておきます。※長芋はサワラを下蒸ししてからのせるのでのせないように注意!
  • 百合根は、4枚はがして黒い部分は削いでおきましょう。
  • 銀杏は、殻をはずしおきます。
  • 枸杞の実は水に浸けて戻し、チンゲンサイは洗っておきます。
  • 干しシイタケはスライスに、しめじはばらしておきましょう。

※百合根はおが屑に入って生のものであれば、二週間以上保存が可能です。少しずつはがしながら使いましょう。銀杏は、殻を外して袋に入れて冷凍することができます。使うときに少し解凍してから蒸せば生と同じように食べることができるので、便利です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

< 調理する >

  • 蒸し器に水を入れて火にかけます。
  • 別の鍋に干しシイタケの戻し汁を入れ、中火にかけましょう。沸いてきたらアクをすくって、弱火にしてかつお節を適量入れます。
  • 再び沸いてきたら、さらしやキッチンペーパーを使って出汁を濾します。
  • 酒・みりんを鍋に入れて煮切ってから、先ほど濾した出汁を加えます。
  • カットしておいた干しシイタケとしめじを入れます。濃口醤油・塩で味を調節したら、片栗粉でとろみを付けましょう。
  • 蒸気が沸いてきた蒸し器に、器にのせておいておいたサワラを入れます。(中火で7分位)
  • 下蒸ししたサワラに、卵白と合わせた長芋を上にのせて再度蒸し器に入れます。(中火で3分位、蒸し上がりの合図は、長芋を触ったときに手につかなくなる程度)
  • サワラの蒸し時間が残り3分になったときに、百合根、チンゲンサイ、銀杏を蒸し器に入れて蒸しましょう。(蒸し器が小さい場合は、電子レンジで 1分30秒位(600W)加熱してください)
  • サワラと長いも、百合根、チンゲンサイ、銀杏を器に盛りつけたら、上に枸杞の実とすりおろした生姜をのせて完成です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<薬能と食材>

補 肺・・・百合根、長芋、銀杏
辛温解表・・生姜
潤 燥・・・百合根、卵、枸杞の実、しめじ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<薬膳解説>
潤いに良い食材をふんだんに使ったレシピです。百合根は「潤肺食材」としてよく利用されますが、身体を冷やす性質もあるので、冬は温めるものと一緒に食べるのがよいでしょう。長芋は今の時季に特におすすめで、気を補い、老化防止にもよいとされている食材です。サワラは気を素早く補うとされています。とろろ蒸しは秋だけでなく、冬にもとてもおすすめですよ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【柿と大根の潤いサラダ ねぎと白ゴマのドレッシング 】

柿とチーズの組み合わせを味わっていただきたい、ワインがよく合うレシピです。ゴマのドレッシングが潤いを補います。ゴマを使うと和のイメージが強くなりますが、今回は洋風のワインがあうテイストに仕上げました。身体を冷やしすぎないようにする食材も含まれているので、深まった秋の季節でも安心して食べることができるサラダです。

◇ 材料 ※2人分

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<玉ねぎと白ゴマのドレッシング >

玉ねぎ(みじん切り) 100g
オリーブオイル 適量
50g 
すりごま 50g 
はちみつ 40g 
3g

 

< 柿と大根の潤いサラダ >

1/2 個
大根 100g
モッツァレラチーズ 100g
紫蘇 適量
アーモンド 適量
黒コショウ 適量

 

◇ 作り方

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

< 具材の準備をする >

  • 玉ねぎはみじん切りにします。アーモンドはトースターなどで、軽く煎っておきます。
  • 柿、大根をイチョウ切りにします。その大きさに合わせて、モッツァレラチーズをカットします。
  • 大葉は色が変わるので、盛り付けの直前に千切りにします。

 

< 調理する >

  • 玉ねぎ以外のドレッシングの材料を合わせます。オリーブオイルに酢を少しずつ合わせていき、分離しないように気を付けましょう。底がしっかり混ざったところで、玉ねぎを加えます。
  • 柿、大根、モッツァレラチーズを器にのせて飾ります。ドレッシング、黒コショウ、直前に紫蘇をカットしてのせ、アーモンドを飾ったら完成です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<薬能と食材>

補 肺・・・アーモンド、大根、柿、チーズ
辛温解表・・紫蘇、黒コショウ
潤 燥・・・白ゴマ、はちみつ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<薬膳解説>
玉ねぎ、紫蘇、黒コショウは、身体を温める食材なので、これからの時期のサラダぴったり。あわせて、肺の潤いを補うために、今が旬の柿や大根などの補肺の食材を使いました。ドレッシングには白ゴマとはちみつを使用して、さらに効果を高めています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回は2種類のレシピをご紹介しました。

いずれのレシピも肺機能を高める食材をふんだんに使用しています。秋から冬にかけて、しっかり身体に潤いを届けて、肺機能を高めるためにも、今回の薬膳料理にチャレンジしてみてください!

身近な食材がもたらす様々な働きに感謝しながら、お気軽に薬膳料理をお楽しみいただければ幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー END ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー