ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア

緊急事態宣言も延長されて外出自粛が続く環境で、見えない不安や焦りからストレスが溜まりやすい日々が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

「Naturalist Web Magazine_Vol.3」では、長引く自粛生活の中で心身の不調を感じられている方が、増えている今だからこそお伝えしたい「ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア」をお届けします。

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昨今の新型コロナウイルスの問題で、今までの生活リズムが失われ、不安や心配に襲われている方も多いのではないでしょうか。そんな時に思い出していただきたいのが<呼吸>です。

新鮮な酸素を毛細血管で身体の隅々まで送ってあげると、それだけでも体中の細胞がフレッシュに生まれ変わるような気がしませんか?

また、細胞の一定数は毎日生まれ変わっていますから、新鮮な酸素と十分な栄養素を巡らせれば、毎朝フレッシュで若々しい自分に生まれ変わっている・・・こう考えると嬉しくなります。<呼吸>で吐く息とともに、不安も吐き出してしまうイメージを<瞑想>すると、その一瞬だけでもリラックスできると思います。

瞑想>は、近年、その科学的根拠が明らかになり、特にアメリカでは瞑想を治療に取り入れたり、大手企業がストレス低減の方法として採用するほど一般的な存在になっています。今抱えている不安や心配事など、心の中の雑多なものを徐々に取り払うにはおすすめの方法です。

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今回の<Vol.3>では、ご自宅で簡単に取り入れられ<心・身体・五感>を整えることで<不安や心配を手放す>ことに役立つワークを、長年専門家のもとでエサレンボディワークや、ヨガ・フェルデンクライスメソッドなど、心と身体について学んできた<アロマセラピストの光岡>が、おすすめワークとしてお伝えします。

長引くおうち時間に取り入れていただければ、心身ともにリフレッシュし、少し楽に過ごせるようになるかもしれませんよ。是非、一度お試しください。

<目次>

 1.「心」を整える3つの小さなアイデア

   1-1. 呼吸瞑想(全身呼吸)

   1-2. 気づいて手放す瞑想 

   1-3. ボディスキャン瞑想  

 

 2.「身体」をゆるめる3つの小さなアイデア

   2-1. かかと上げ下げ(パンパン)

   2-2. ボディドラム

   2-3. 脳のマッサージ

 
 3.「五感」+αで喜びのある暮らし

 


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  1. 『心』を整える小さなアイデア

ここでは、不安や心配を手放すのに役立つ簡単なワークを3つご紹介します。


1-1. 呼吸瞑想(全身呼吸)
全身で呼吸に集中するアイデアです。

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まず息を吐きます。全部の空気を絞り出すイメージで身体を丸めるようにして、全ての息を吐ききったら、今度は全身に酸素が行き渡るイメージを持って、両手両足、背骨も反り返り胸を開くように、大きく身体全体で呼吸をします。数回繰り返すとほんのり汗をかくようななかなかの運動です。これを続けて、体温が高くなったというひともいました。

 

1-2. 気づいて手放す瞑想
瞑想を習慣化できないひとも多いと思います。私もその一人です。でも外出自粛の今、たっぷり時間があるので、散歩で訪れた公園や自宅で、瞑想にチャレンジしてみましょう。

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座った姿勢または立ったままで行います。落ち着いてゆったり呼吸を繰り返しましょう。軽く目を閉じ、頭のてっぺんから太陽(または大空)のエネルギーを、おしりの下(足の裏)から、大地(またはマグマ)のエネルギーを感じ、自分は空っぽの筒になったようにイメージし、その中を自然界のエネルギーが行ったり来たりする感じです。

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~ 車の音が聞こえます ~
~ 風の音が聞こえます ~
~ 向かいのパン屋さんが仕込むカレーパンのにおいがします

そんな時は『わたしは●●(上記の状態)に気づいている』と気づき、それを手放します。そしてまた瞑想に戻ります。

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~ 仕事がなくなりそうで心配だわ ~
~ このまま外出自粛がいつまで続くのかしら ~
~ 先が見えなくて不安だわ ~

そんな時は『私は●●と考えている』と気づき、それを手放します。

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5~20分、ご自分の心地いい時間続けたら終了します。

心配や不安は私たちの脳が生み出した「考え」でしかありません。
事実はひとつ、「私が今ここに存在すること」それだけです。

ストレスの元になる<心配や不安>を手放し、そして解放しましょう。

 

1-3. ボディスキャン瞑想
身体に興味がある方にオススメの瞑想です。

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これをすると、身体は精神の容れ物だなあと思わずに居られません。何気なく普段からやっておられる方も多いのではないでしょうか。

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横になった姿勢または座った状態で行います。

目を軽く閉じ、頭のてっぺんから足の先までをCTスキャンで読み取るように感じとっていきます。頭、左右の目、頬、耳、歯、口・・・と細かく感じとり、肩、腕・・・とドンドン下がっていきます。

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堅いところが見つかったり、左右差があるな、と感じることもあります。その時も無理に何とかしようとせず、『ああ、痛いな』『ああ、ここ左右差が大きいな』と感じ、その部位をしばらく観察するように感じます。そして、次の部位に進みます。足の先まで到達したら終了です。

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これを繰り返し練習していくと『力が入ってるな』と気づくだけで力を抜けるようになります。また、毎日繰り返すことで身体の変化に気づきやすくなります。

小さな変化は自分の治癒力・細胞の再生力・身体がもともと備えているシステムによって治るはずですが、明らかな異変が見つかったら、早めの医療機関での受診をお勧めします。


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2. 『身体』を緩める小さなアイデア

ご存じのとおり、人間の身体の約60%~70%は水と言われ、水が振動を伝えるように、わたしたちの身体も小さな振動を隅々まで伝えるものです。これはボディワークの一つであり、アロマセラピーの施術でも意識して取り入れています。

川の中に揺れる水草や水面に<揺れる波>のように、身体を緩めるワークを3つご紹介します。

 

2-1. かかと上げ下げ(パンパン)
かかとを上げ下ろしするワークです。集合住宅にお住いの方は、階下にご迷惑にならないお時間に行うことをおすすめします。

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まっすぐに立った姿勢で行います。

かかとを10センチくらい持ちあげて5秒ほど保った後、いっぺんにかかとを落とします。すると、頭の方まで振動が伝わりはじめます。そして徐々にかかとを上げる高さを5センチ、3センチ...と低くしていきましょう。

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徐々に小さな振動でも全身に伝わることが体感できるようになります。その振動とともに、不思議と全身の緊張がゆるまり、肩こりなども軽減していきます。

可能でしたら、動作をするときに「パン!パン!」と大きな声を合わせて出しましょうた。声を出すことで内側からも同時ゆるめることができます。ぜひ、声を出すパターンもお試しください。

 

2-2. ボディドラム
屋外でも室内でも大丈夫ですが、声を出しますので少しご注意ください。

これは一人でも二人でもできますが、今回は三密を避ける意味から、一人でする方法を紹介します。

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身体を楽器にみたてて、ポコポコと叩いていきます。ゴリラが胸を叩くようなイメージですがもう少しリズミカルに、かつ気持ちいい程度の強さで、まずはおなかを叩きます。叩きながら「あ~~~~~」と大きな声を出してみましょう。その手を胸、肩、首、頭、腕、おしり、脚と、体中に移動させます。

叩く部位によって、声の音程を替えてみるのもおもしろいです。叩くことによる振動と声による内側からの振動が、身体をゆるめます。小さな子どもさんがいるおうちでも、楽しくできるリラックス方法です。

 

2-3. 脳のマッサージ
毎日考える事が多く、押し寄せる大量の情報で脳も疲れますね。そんな時、試してみていただきたいのが脳のマッサージ。これは脳の中に音を共鳴させて、その振動で癒やすというアイデアです。

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ハミングをするように、または お坊さんのお経のように、上あごから鼻辺りを振動させます。「ナンナンナン~ナン~・・・」と声に出して言い続けるのが簡単でしょう。

振動が脳にまで伝わるのが感じられると思います。

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声を出すことで起きる共鳴で脳が癒やされるのだな、ということに気づくことができます。ハミングのほかにも、歌をうたったり、音楽を奏でること(聞くだけでも振動は伝わります)もおすすめです。音で人間の身体は癒やされる可能性があるんだ、ということに気づくことができます。

その他にも、「金魚体操」や「ゴキブリ体操」なども気楽で簡単に身体をゆるめることができるのでおすすめです。


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3. <五感+α>で喜びのある暮らし

元々、私たちのもつ「五感」は危険を回避して生きのびるために備わったセンサー機能ですが、その一方で、「五感」はわたしたちに喜びをもたらすものでもあります。

社会が豊かになり、安全な暮らしがある程度約束されているのが現在の日本です。

見た目にも美しいお料理(映え)や、さまざまな分野の芸術など、感動と喜びを見出すことに「五感」を活かすことができています。これは、本当に感謝すべきことです。

北欧では室内で過ごす時間が長いことから、インテリアに凝ったりお茶を飲んで楽しむ文化が根付いたという話をよく聞きます。中国の風水も元々は室内でよりよく過ごすために発展したそうです。

では、自粛ムードで不自由を感じることのある昨今でも、家の中で「五感」を満たした充実の生活を送れば心豊かに過ごせるのではないでしょうか。

例えば、少し長持ちする花を買って部屋に飾ります。その結果、部屋にいくつもの色彩があって気持ちが華やぎますし、近くを通るといい香りがします。種類によって香りが違うことに気づき、愛おしくなります。手で触れてその色と香りを堪能し、生命さえも感じます。

小さなことでも工夫をして「五感」を満たしてやると、喜びが感じられるのです。

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でも・・・それだけでは何かが足りない気がします。

五感 +α (アルファ)

緊迫した現場で勤務を続けられる医療従事者の方々へ、お弁当を届けることを始めた人が居ることをニュースで知りました。マスクをたくさん作って自治体へ寄付した女の子のことや、3Dプリンタでフェイスシールドを作って寄付をする少年もいました。すばらしいことだと思います。

社会的危機のなかで 現場の様子を「想像」し、他人を「思いやる能力」といった「α」が加わると、生きる喜びがもっと増すのかもしれません。

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新型コロナが落ち着くのは何年先になるのか分かりませんが、その時には、人々の『優しさが循環する社会』になっているのだと期待しています。わたし達も乗り遅れないようにしたいと思います。

そうなる為には、まず心身が健やかでなくてはなりません。ストレスや不安から解放され、心も身体も健やかであるからこそ、五感が研ぎすまされ、豊かな想像力を持つことができるのではないでしょうか。

生きる喜びを得るためにも、まずは<心・身体・五感を整える>ことから始めてみましょう。ストレスや不安、緊張から解き放なたれた健やかな心と身体で、アフターコロナを迎えてみませんか?

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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.4」では、鍼灸スタッフによる、「お灸で免疫機能アップ~お灸のススメ<基本編>~」についてお届けします。

ご自宅で行えるお灸の基本編として、お灸の仕方はもちろん、ご自宅で行う際の注意点などをわかりやすくご紹介予定です。

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今後の「Naturalist Web Magazine」お届け内容は、

引き続き、おうち時間にぴったりなセルフでできるお灸とツボ押し、漢方薬剤師による、今の時期におすすめな漢方薬のお話などを予定しています。

いずれも知識と経験豊富な自然の薬箱スタッフが、 自信を持ってお勧めする内容ばかり。「Naturalist Web Magazine」の更新は、毎週火曜日を予定していますのでぜひご覧ください。どうぞお楽しみに。

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あなたとあなたの大切な人の命を守るために、そして STAY HOME を楽しむために、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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