お顔と頭のツボでリフレッシュ!
新型コロナウィルス接触確認アプリの運用がスタートしたり、テーマパークなどの営業再開などのニュースも目立つようになりました。収束まではまだ多くの時間がかかりますが、いよいよウィズコロナ時代が本格化してきたのではないでしょうか。
さて、毎週火曜日にお届けしております自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。
皆様が穏やかな日常を取り戻せるその日まで、健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.10をお届けいたします。
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今回のテーマは「お顔と頭のツボでリフレッシュ!」と題して、しんきゅうルームの鍼灸・あん摩指圧マッサージ師の三原優子から、首から上のツボの紹介と簡単にできるセルフケア、施術をご紹介します。
ちょっと疲れたな、リフレッシュしたいなと感じたときに手軽にできるものばかり。生活様式が変わって、ストレスやお疲れが溜まりがちの方におすすめの簡単ケアですよ。
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<目次>
1. ツボとは何でしょう?
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1.ツボとは何でしょう?
肩が凝ったり、腰が痛い時に、無意識に体を押したり、トントンと叩くことってありませんか?
ツボの名称で言うと、首の付け根と肩先の間にある「肩井(けんせい)」や、両手を腰にあてたときに親指があたる「腎兪(じんゆ)」に手が動く方が多いかと思われます。
ツボとは、からだの不調を改善するためのポイントであり、起源は2000年以上前の古代中国にあります。ツボは経穴(けいけつ)とも言い、経絡(けいらく)という生命エネルギーが流れる通路の要所にあり、線路上の駅に例えられます。鍼灸や指圧はツボ(経穴)を使って行われます。
東洋医学の考え方での生命エネルギーの基本的な要素として、「気」「血」「津液」(き・けつ・しんえき)があります。
「気」とはからだ全身に分布する、生命エネルギーであり、「気」が流れる通路が経絡です。からだを巡る12種類の経絡は臓腑と結びついており、経絡上の気の出入り口であるツボ(経穴)に滞りがある場合は、対応する臓腑に不調があるというサインになります。先に触れた「肩井(けんせい)」は胆の経絡上に、「腎兪(じんゆ)」は膀胱の経絡上にあるツボです。
そして、「血」は単に血液だけでなく、血液が運ぶ栄養分とその機能を示し、「津液」は血以外のすべての体液、リンパ液とその機能を示します。「気」「血」「津液」は生命活動を維持するために相互に深い関わりを持ち、この3つの生命エネルギーの流れを正常にすることが健康につながります。
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2.顔の疲れや肌トラブルは内臓からのサイン
鏡をのぞいた時に気になる、顔の疲れや肌のトラブル。もしかすると、内臓からのSOSかも知れません。
一日の始まりに一番最初に見るからだの部位である顔。朝起きて顔を洗う前に鏡に映った自分をみて、むくんでいたり、顔色が冴えなかったり、目が充血していたりしていることはありませんか?それは、あなたの体からの何かしらのサインが現れている証拠。「顔はこころの鏡」とよくいわれますが、実は「顔はからだの鏡」でもあるのです。
WHO(世界保健機構)が、鍼灸の適応症に認めているツボの名称は、全身に361種類あり、その中でも首から上のツボは、70種類以上あります。からだの左右にある経絡上のツボは、同じ名称のものが左右に2箇所存在します。その他、WHOが認めたツボ以外にも「奇穴」という特別に効くツボもあります。
それらを加えると、頭と顔には、なんと140箇所におよぶたくさんのツボがあり、これらのツボを刺激することで、顔の疲れや肌トラブルをすっきりさせることができます。
例えば、まぶたがむくんでいたら、水分代謝がうまくいかず、内臓機能が低下していることが考えられます。そのような時は、顔にある胃の経絡のツボ「承泣」(しょうきゅう)や、膀胱の経絡のツボ「晴明」(せいめい)を指圧すると、内臓の働きが良くなり、むくみも取れて一石二鳥です。
また、5本の指で顔をやさしくタッピングしたり、手櫛で頭をとかすだけでもかなりの数のツボが刺激できますよ。
頭と顔のツボ押しは、両手の指で同時に押せて、ちょっとした隙間時間に気軽に効率的に刺激できるので、時間に追われがちな方にもおすすめのケアです。
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3.老化を防いでリフレッシュ!簡単ツボ押し法
気功法のなかで老化予防に効果のある忘老法。その中から、いくつかをアレンジしてお伝えします。いずれも、ツボをもんだ後に息を吐きながらツボを押し、息を吸いながら力を緩めます。
3-1. ストレスを解消して、心身を正常に働かせたい「おすすめのツボ」
<百会(ひゃくえ)>
百の経絡エネルギーが集まる場所といわれる万能ツボ。耳の上端に親指を当てて、あたまの頂点に伸ばした両手の中指が交わるところ。
<ツボの押し方>
①ー両手を重ねて(男性は左手を下に、女性は右手を下にする)
百会のツボへ置き、時計回りに8回、逆回り8回、手のひらでもむ。
②ー息を吐きながら、手のひらでやや強めに百会を押し、息を吸うときに軽く手を離す。
③ーこの一呼吸を1回として、3回繰り返しましょう。
3-2. 目の疲れや、肩こり、頭痛、風邪の予防の「おすすめのツボ」
<太陽(たいよう)>
眼精疲労の緩和、老眼予防に。目尻と眉尻の中央から少し外側のこめかみのくぼみにある。
<風池(ふうち)>
筋肉や神経の緊張をほぐし、肩こりや頭痛の解消、風邪の予防に。首の後ろの髪の生え際で、僧帽筋の両側のくぼみにある。
<ツボの押し方>
①ー両手の親指をツボに当て、時計回りに8回、逆回りに8回もむ。他の4指は、太陽をもむときは前頭部に、風池をもむときは、側頭部に当てて添える。
②ーそのまま、息を吐きながらツボを親指で押し、息を吸うときに力を緩める。
③ーこの一呼吸を1回として、3回繰り返す。
※太陽のツボ、風池のツボの順に①~③をそれぞれ行いましょう。
3-3. リラックス効果や、不眠の改善、むくみや、鼻の不調が気になり始めたら「おすすめのツボ」
<印堂(いんどう)>
リラックス効果。眼精疲労、不眠の改善。眉間中央部のくぼみにある。
<迎香(げいこう)>
鼻の不調、ほうれい線の改善に。小鼻の両脇にある少し凹んだくぼみにある。
<地倉(ちそう)>
口内炎、むくみ解消に。口角から5mmほど外側にある。
<ツボの押し方>
①ー両手の人差し指をツボに当て、時計回りに8回、逆回りに8回もむ。
②ーそのまま、ツボを息を吐きながら人差し指で押し、息を吸うときに力を緩める。
③ーこの一呼吸を1回として、3回繰り返します。
※印堂ツボ、迎香のツボ、地倉のツボの順にそれぞれ行いましょう。指をこすり下ろしなら、ツボからツボへ移動してください。
※ツボの位置がわからなくなったら、下の画像も参考にしてくださいね。
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4.顔をほぐしてすっきりできるストレッチ&トレーニング
顔周りのコリやたるみが気になり始めたら、手軽にできるストレッチとトレーニングでケアしましょう。特別な器具や、広いスペースなどは不要です。お休み前やリラックスタイムに、気軽にお試しください。
4-1. 首ストレッチで顔をほぐそう
腕を胸の前でクロスして指を肩の上に置く。クロスした上に置いた方の手を首筋に沿って斜め上にスライドさせて下あごで止め、斜め上にゆっくりと伸ばします。
※顔の筋肉のコリは、つながっている首からも起こります。先に首をストレッチしておくと、顔もほぐれやすくなり、老廃物が鎖骨リンパに流れやすくなります。
4-2. 舌筋&眼輪筋トレーニングでたるみをスッキリ!
口を閉じたまま、舌で上の歯茎、頬、下の歯茎を触りながら、時計回りに8回、逆回りに8回まわしましょう。同時に、眼球を舌と同じ方向に同じ回数まわします。
※舌の定位置は、上あごにピッタリくっついた状態が正常ですが、加齢とともに舌周辺の筋肉が衰え、宙に浮いたままの状態になる人が増えます。そうなると口呼吸になり、いびきも誘発されるうえに、肌荒れが起こりやすくなり、顔の筋肉もたるみます。顔の内側にある舌を動かして周辺の筋肉を鍛えることで、顔全体に働きかけることができます。同時に眼輪筋を動かすことにより、効果倍増!顔全体のたるみがスッキリしますよ。
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5.ツボ押しで未病先防を
東洋医学では、「未病先防」という考えが根幹にあります。病気になる前の予防や、慢性的な症状を改善し、病気になりにくい体を作るという考えです。ツボ押しも、その考えに基づいた治療法の一つです。ツボを刺激することで、内臓、筋肉、神経、血管の働きが良くなり、生命エネルギーが活性化されます。また、自律神経のバランスがとれ、心身ともに安定します。
「ツボ押し」は特別な技術は必要なく気軽にできるセルフケアでもあります。コツは、リラックスして、呼吸に合わせて押すこと。押しているツボは本当に正確な場所なのか不安にならず、気持ちの良い強さで無理なく続けましょう。
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今回は、首から上のツボをご紹介しました。これら以外にも、私たちの体には様々な効果が期待できるツボがたくさんあります。からだの様々な症状に対応するツボを知りたい時には、せんねん灸の「ツボブック」(1F漢方相談薬局で取扱中/税込み1,980円)が、バインダー式でページを開いたまま、症状別ツボ図を確認する事ができて、大変便利です。
また、セルフケアでは解消できないような辛い症状でお悩みの場合は、有資格者による鍼灸治療や、顔鍼などでツボを刺激するのも選択肢のひとつです。鍼灸師による施術も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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「Naturalist Web Magazine」お届け内容は、いずれも知識と経験豊富な自然の薬箱スタッフが、 自信を持ってお勧めする内容ばかり。「Naturalist Web Magazine」の更新は、毎週火曜日を予定していますのでぜひご覧ください。どうぞお楽しみに。
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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.11」では、
「 東洋医学の知恵と夏の過ごし方 」をお届けします。
季節の節目である七夕の日にお届けする内容は、東洋医学の専門家の視点から、これから迎える夏本番の過ごし方のご紹介を予定しています。
※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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あなたとあなたの大切な人を守るために、そして、新しい日常を楽しむために、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
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Vol.8_ 手指消毒の手荒れが気になる今!ハンドケアアイテムを手作りしよう!
Vol.6_長期戦に備えよう!慢性疾患のある方も必見!身体を整えるための漢方薬
Vol.5_巣ごもり不調を改善!〜セルフお灸のススメ<応用編>~
Vol.4_お灸で免疫機能アップ!~セルフお灸のススメ<基本編>~
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