鍼灸師おすすめ!夏のマスク不調の解消&予防法!
いつもならいよいよ夏休みというところですが、県立高校や市立の小中学校では、今年は夏休みが大幅に短縮され、平均で16日間、最短で4日間という学校もあるそうです。企業でも夏季休暇を一律ではなく、分散して取得することを推奨するなど、社会全体でも新しい取り組みが定着しつつありますね。
さて、毎週火曜日にお届けしております自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。
皆様が穏やかな日常を取り戻せるその日まで、健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.14をお届けいたします。
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新型コロナウイルスの第2波がやってきたとメディアでも報道され、自然の薬箱のある愛知県の大村知事も、第2波と認識している発言も・・・。
感染が再び広がり始めた今、私たちの生活スタイルもウイズコロナを意識したものが定着し、マスク着用も日常の一つとなってきました。
ご存知の通り、マスクは飛沫防止に効果的ですが、暑い夏には熱中症など思わぬ弊害も。自然の薬箱の鍼灸室にも暑さが増せば増すほど、マスクが原因と思われる不調を訴える方が多くいらっしゃるようになりました。
メディアでも、夏のマスク着用による熱中症の危険性などが盛んに報道されていますが、マスクをしないわけにはいかないし、万が一マスク不調で体調を崩してしまったらどうしたらいいのだろう?そんな疑問を抱えながら夏を迎えている方は多いのではないではないでしょうか?
そこで、今回は自然の薬箱の鍼灸師 設楽敦子より、夏のマスク着用が原因となる様々な不調の解決方法をご紹介します。
マスク着用が日常になりつつあるなか、初めて迎える夏。安心してマスクをつけるためにも、お手軽にできる方法ばかり。ウイズコロナ時代だからこそ、知っておくと安心ですよ。
<目次>
2.鍼灸師おすすめ!マスク不調のケア方法&予防法 ~日常生活編~
3.鍼灸師おすすめ!マスク不調解消法と予防 ~ツボ押し&お灸編~
※付録
鍼灸師直伝!『ワンコイン・ツボレクチャー』や『お灸教室』のご紹介!
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1.新しい夏の不調、「マスク不調」ってなんだろう?
ウイズコロナ時代に手放すことのできないマスクですが、長引くマスク着用の生活の中で、呼吸が浅くなり、頭痛や、吐き気、熱中症などの「マスク不調」を訴える方が増えています。
暑い季節のマスク着用で顔面部や頭部に熱がこもると、頭痛や首のコリ、のぼせやニキビなど、様々な熱による症状が出やすくなっている傾向があります。
また、呼吸は体内の酸素と二酸化炭素の交換という大きな役割がありますが、実は体内の過剰な熱を放散するという大切な側面もあります。しかし、マスクをつけていると、マスクの内側に体外に放散された熱がこもりがち。そのため、過剰な熱を放散することがうまくできなくなってしまうのです。
さらに、外出自粛による運動不足で下半身の血流不足が常態化してしまっているケースが多くみられます。すると、少しの刺激で熱が上昇してしまい、顔面部や頭部などの上半身に不調が現れやすくなります。
ウイズコロナ生活の中で、これらの夏の不調に陥らないためにも、日頃からできる予防法を知ることが大切です。
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2.鍼灸師おすすめ!マスク不調のケア方法&予防法 ~ 日常生活編 ~
マスクによる不調を訴えるお客様がお見えになった場合、私達鍼灸師は、上半身、特に上部に滞っている熱を発散させたり、なるべく全身の隅々まで巡らすことができるよう、身体の末端へと誘導するようなツボを選んで鍼やお灸をしていきます。
ここでは、施術後に、ベストな状態を一日でも長くキープしていただけるよう、ご家庭で気をつけて欲しいことをお伝えしているケア&予防方法をご紹介いたします。
例えば、ソーシャルディスタンスが取れていてマスクが必要ない場所では外す、氷を口に含んで呼吸器周辺の体温を下げる、目を酷使した後は、熱感が出たり頭痛につながりやすいため、必ずクールダウンさせるなど、いずれも家庭や職場で取り入れやすい方法でマスク不調をある程度解消することが期待できます。
夏向けの接触冷感タイプのマスクも販売されていますが、冷たく感じるだけで身体を冷やす効果はありません。そのため、熱のこもりやすさや、蒸れやすい状況は通常のマスクと差はありません。接触冷感マスクをお使いの方もしっかりとしたケアが必要です。
そして、何より大切なのが血流を低下させないこと。日頃から足元は冷やさないのはもちろん、階段の上り下りなどで積極的にふくらはぎの筋肉を使って血流をアップさせましょう。このように、上半身の熱を下半身に誘導する生活を心がけることで、マスク不調の予防が期待できますよ。
普段から体内に過剰な熱をため込まないようしっかりと予防をしていきましょう。
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3.鍼灸師おすすめ!マスク不調解消法と予防 ~ ツボ押し & お灸編 ~
私たち鍼灸師が施術後にもう一つお伝えしていることがあります。それは、お灸やツボ押しのセルフケアです。まだまだお付き合いが長くなりそうなマスクですが、少しでも快適に過ごせるように、ツボ押し、お灸を習慣にするのもおすすめです。
今回は『セルフツボ押しにおすすめのツボ』と『お灸におすすめのツボ』をご紹介します。
上半身にこもりがちな熱を、全身に巡らせることを意識しながら、ツボ押ししたり、お灸をすえてみましょう。体内の熱を巡らせることで、上半身への過剰な熱集中を予防することが期待できますよ。
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< セルフツボ押しにおすすめのツボ >
百会(ひゃくえ):
眉間の真ん中を通る線と、両耳を結ぶ線が交わる点
効果:
目の使いすぎによる前頭部と後頭部の緊張を和らげリラックス効果があります。
合谷(ごうこく):
親指と人差し指の谷間で人差し指に向かって押すと強い痛みがある点
効果:
首から肩を緩めて顔面部の過剰な熱を手先へと巡りやすくします。
湧泉(ゆうせん):
足の裏で足指をギュッと握ると凹む場所
効果:
上昇した熱を下半身へと誘導します
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< お灸におすすめのツボ >
三陰交(さんいんこう):
内かかとの中央から指4本分上の脛骨の前際にある圧痛点
太衝(たいしょう):
足の第2趾(人指し指)と第3趾(中指)が交差するところの前の少し凹んだところ
効果:
この2つのツボは共に、鼠径(そけい)部から足の内側にかけての緊張を和らげ、足先への血流を促すことで、上半身の熱が下半身へめぐるのを助けます。
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鍼灸には興味があるけど、どんなことをするの?また、自分ではツボを見つけるのはなかなか難しい・・・という方は、お気軽に自然の薬箱の鍼灸師にお尋ねください。
8月3日(月)から期間限定で開催いたします『ワンコイン・ツボレクチャー』や、『お灸教室』に参加して鍼灸体験をしてみてはいかがでしょうか?
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付録:
鍼灸師直伝!『ワンコイン・ツボレクチャー』や『お灸教室』のご紹介!
【ワンコイン・ツボレクチャー】
一度お灸を体験してみたいけれど、熱かったら怖いし、でも気になるし…という方におすすめです。 女性鍼灸師によるお灸のヒント&ツボ押しレクチャー&お灸のサンプルお土産付き、薬膳茶またはハーブティ−を飲みながらの楽しいミニレッスン(約30分)が、500円(税別・薬膳茶含む)で体験できます。 実際にお灸はしませんが、手足を触りながらツボの場所を実際に確認できますので、ご自宅でゆっくりセルフケアをしたい方におすすめです。感染予防の観点から、お一人様、ご家族様、ご友人同士で、他のお客様とのご相席もありません。ご安心してご参加いただけますよ。 |
※『ワンコイン・ツボレクチャー』の詳しい内容は、こちらからご覧ください。
【お灸教室】
実際の鍼灸室で、女性鍼灸師が丁寧にお灸やツボについての解説をしていき、実際にお灸体験もしていきます。お灸に興味のある方はもちろん、セルフお灸をしているかたで、さらに知識を得たい方にピッタリです。 薬膳茶サービス&お灸のサンプルお土産付きで、身体の事をじっくり聞ける60分の教室です。しっかりと、お灸を体験してみたい方におすすめです。 こちらも感染予防の観点から、お一人様、ご家族様、ご友人同士で、他のお客様とのご相席もありません。ご安心してご参加いただけますよ。 |
※『お灸教室』の詳しい詳細は、こちらからご覧ください。
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今回は、「鍼灸師おすすめ!夏のマスク不調の解消&予防法!」として、鍼灸師の視点で、不調の解消方法や予防方法をお伝えしました。
今年の夏も昨年同様酷暑が予想されていますが、なかなかマスクを手放すことはできません。普段から水分補給をしっかりして熱中症対策をすると共に、ご紹介したケア方法を日常生活に取り入れて暑い夏を乗り切りましょう!
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「Naturalist Web Magazine」お届け内容は、いずれも知識と経験豊富な自然の薬箱スタッフが、自信を持ってお勧めする内容ばかり。「Naturalist Web Magazine」の更新は、毎週火曜日を予定していますのでぜひご覧ください。どうぞお楽しみに。
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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.15」では、
「 夏バテしている場合じゃない!夏に役立つ漢方薬 」をお届けします。
酷暑が予想されるウィズコロナの今年の夏。免疫力も低下させてしまう「夏バテ」は絶対に避けたいところです。そのためには、体を疲れさせない、身体の水分保持力を高める、血流を良くして熱をうまく逃がす、そしてなにより、気力を保つことです。
次回 Vol.15では、それらを助けるのに「役立つ漢方」をご紹介します!
※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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あなたとあなたの大切な人を守るために、そして、新しい日常を楽しむために、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
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過去の<Naturalist Web Magazine>バックナンバー
Vol.8_ 手指消毒の手荒れが気になる今!ハンドケアアイテムを手作りしよう!
Vol.6_長期戦に備えよう!慢性疾患のある方も必見!身体を整えるための漢方薬
Vol.5_巣ごもり不調を改善!〜セルフお灸のススメ<応用編>~
Vol.4_お灸で免疫機能アップ!~セルフお灸のススメ<基本編>~
Vol.3_ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア
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