「睡眠について考えてみよう!
 ~身体や脳との関係~」

~なぜ睡眠をとるの?安眠のためのおすすめのメソッド~

今日は、11月3日、文化の日&アロマの日。そして、自然の薬箱の「10周年感謝祭&アロマウィーク」もちょうど中盤を迎えました。嬉しいことに、毎日多くの客様にお越しいただいております。残りの期間も精一杯おもてなしをいたしますので、ぜひお立ち寄りください。

毎週火曜日にお届けしております、自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。

皆様が穏やかな日常を取り戻せるその日まで、健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.28をお届けいたします。

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秋も深まり、赤や黄色の紅葉が美しい季節になってきましたね。それと同時に、夕暮れが早まって夜が長くなってきました。私たちの身体も、春夏の活発な時期から、秋から冬に向けて活力が低下し、沈静化していく移り変わりの時季です。

実は、変わるのは活力だけではありません。夏に比べると冬の睡眠時間は「30分長くなる」といわれているのをご存知ですか?

これは、冬眠する動物が秋分頃から冬至に向けて、徐々に眠る時間が長くって冬眠に入っていくように、私たちの体にも生まれつき、冬に睡眠を多めにとるリズムが備わっているため、長くなるといわれています。(これには諸説ありますが、冬は睡眠の質が低下するからという説があります)

そこで今回は、自然の薬箱のアロマセラピスト 中川 香緒里より、健康で充実した毎日を過ごすための「睡眠」について解説します。

・なぜ、私たちは睡眠が必要なの?

・睡眠と身体や脳の関わりは?

・よい睡眠とは?

・良い眠りにつくには?

など、睡眠についての様々な疑問を解決しながら、より良い睡眠を得るためのヒントや、睡眠の質を高めるためにおすすめの精油もご紹介。人生の1/3の時間を費やすといわれる「睡眠」を見直すことが、これからの季節を健やかに過ごすポイントとなります。

人がもつ本来の体のリズムにあわせた「良い睡眠」をとって、心身共に健康に保ち、日々の生活を充実させましょう。

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<目次>

.睡眠の役割、知ってますか?

2.良い睡眠をとるためのおすすめ 4つのメゾット

3.アロマセラピストおすすめ!寝る前に香らせたい精油はコレ!


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1.睡眠の役割、知ってますか?

人は十分な睡眠が取れないと疲労が溜まり、身体の動きが鈍くなったり、思考がまわらなかったりします。さらに、日中も眠気が続き、イライラしてしまうことも。その反対に睡眠をしっかりとれた後なら、疲労が回復して、身体も頭もスッキリ快適で一日が過ごせます。何故、睡眠時間の長短でこれほど心身の状態が変わるのでしょう。

「よく眠れたんだから、当たり前!」

確かに一理あります。でも、睡眠をしっかりとると、どうして心身の疲労が回復するの?と聞かれると、意外と答えに困ってしまう方が多いのではないでしょうか。

私たちの心も体と重要なかかわりがある「睡眠」ですが、まずは寝ている間に脳と体では何が起きているのかを解明していきましょう。

睡眠が私たちの心や体に対する役割は、主に5つあります。

① 脳と体を休ませる
私たちの体は、自律神経が常に働いて生命を維持しています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、意識して動かすことはできません。日中は活動モードの交感神経が優位になり、体内では血糖値や血圧、脈拍が上がります。すると、筋肉と心臓の動きが活発になり、脳は緊張感と集中力が増します。夜になると、リラックスモードの副交感神経が優位になます。すると、血圧が下がりはじめ、心拍数は減少し、身体は徐々に眠る準備へと向かいます。

寝ている間は、脳と体がリラックスして、自律神経を整え、細胞の修復を行っています。たっぷり睡眠が取れた後、心も体が軽く感じるのは、脳も体もしっかりと休んでリラックスした証拠なんですね。

② 記憶を整理する
睡眠中は、入眠直後に訪れるもっとも深いノンレム睡眠の約90分(脳も体も眠っている睡眠)のあと、レム睡眠(脳は眠っているが体は起きている睡眠)とノンレム睡眠を4~5回繰り返します。その間に、私たちの脳は嫌な記憶を消去したり、その日に起きた事や覚えた事の記憶を整理しています。

さらに、記憶の定着も行っているので、勉強する上でも睡眠はとても大切。試験前や、大切なプレゼンなどがあるときの徹夜は禁物ですよ。

ちなみに、諸説ありますが「夢」は「記憶の整理をしている間に見ている」といわれています。どうやら、いろいろな記憶が集まってつなぎ合わせたものが夢の正体のようです。

③ ホルモンバランスを調整し体を整える
睡眠時は、私たちの体の中で多くのホルモンが働いています。特に「成長ホルモン」は、他のホルモンと関わりあいながら、身体の成長や代謝調節を促したり、細胞の修復などを行っています。体内の修復・回復を促す成長ホルモンは別名「アンチエイジングホルモン」ともいわれています。

④ 免疫力を上げる
十分な睡眠が取れていないと、身体が重だるかったり、風邪をひいたりすることがありますよね。これは、ホルモンバランスが崩れ免疫機能の働きが悪くなっている証拠。睡眠時間が短くなると、肉体的・精神的疲労をなかなか回復することができません。そのため、免疫機能が弱まり、ウィルスに感染しやすくなります。また、インフルエンザの予防接種や、薬を飲んでみても効果が薄くなることもあるようです。

⑤ 脳の老廃物を取る
脳の老廃物は、神経細胞が活発な覚醒時に溜まります。例えば、脳の老廃物の一つで、アルツハイマー病の原因でもある「アミロイドβ」というタンパク質は、主に睡眠中に脳脊髄液中へと、洗い流されていることが解明されつつあります。質の良い睡眠をとることで、脳は老廃物を排出してデトックスを行っていると考えらえます。

睡眠と身体は、非常に深い関わりがあることがわかりましたね。睡眠を十分とることは、肉体的な疲労回復はもちろん、不安感やストレスを減らすこともできます。肉体面も、精神面も安定し、健やかな毎日を贈るためには、質の良い睡眠をとるのがとても大切なのです。


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2.良い睡眠をとるためのおすすめ4つのメゾット

では、「良い睡眠」をとるにはどうしたらいいのでしょうか。

良い睡眠とは、寝つきがよく、ぐっすり深く眠り、目覚めがよいこと。特に「寝つきのよさ」は重要です!人は、眠り始めの90分間、最も深い眠りのノンレム睡眠の間に成長ホルモンを最も多く分泌します。成長ホルモンは、その名の通り成長に関わるホルモンですが、その他にも疲労の回復や細胞の修復、様々なホルモンの調整を行います。そのため、最初の90分間に深く眠ることができれば、脳や身体の疲労回復や、細胞の修復が適切に行われ「良い睡眠」となるのです。

寝つきをよくするには、日中に活発に活動していた交感神経から、リラックスモードの副交感神経へとシフトしていくことが必要です。寝つきをよくするためにおすすめの4つのメゾットをご紹介します。

寝つきが悪いとお悩みの方はもちろん、眠りが浅いと感じたときなどにもおすすめですよ。

①毎朝一定の時間に起きて、太陽の光を浴びる
朝の太陽の光をたっぷり浴びましょう。体内時計のスイッチが入り、リズムが整います。夜になれば自然に身体が眠る準備が始まるようになります。朝の太陽の光を網膜に入れると、リラックスホルモンのセロトニンが分泌され、そのセロトニンが夜になり暗くなると睡眠へと導くメラトニンに変化します。

②日中は活動的に
夜更かしをせず、朝からしっかり起きて活動することを心掛けましょう。昼間と夜のメリハリをつけることが大切です。また、適度な運動は適度な疲労感となり、自然な眠気を誘います。中途覚醒が少なくなり、熟睡できるようになります。

③就寝 90分前に適温で入浴
38~41℃程度のお湯に入ると、副交感神経が優位になり、身体がリラックスモードになります。入浴後、90分程経つと眠りにつきやすい体温に下がり、寝つきがよくなります。42℃以上のお湯は交感神経が優位になり、活動モードになってしまうので気を付けましょう。

④アロマテラピーでリラックス
就寝前、お好きな香りをお部屋に香らせてみましょう。心地よい香りで心身を緩めることで、身体がリラックスして副交感神経が優位な状態を作りやすくなります。

お好みの香りの精油を、アロマディフューザーやアロマランプで香らせたり、ティッシュやコットンに1~2滴染み込ませて枕元においても楽しめます。ほのかな香りでリラックスすれば、心も体も眠る準備が整います。


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3.アロマセラピストおすすめ!寝る前に香らせたい精油はコレ!

アロマセラピストより、眠る時お勧めの精油をご紹介します。寝れない夜や、興奮気味な夜などのお供にしてくださいね。

<安眠のためのおすすめ精油>

ラベンダー アロマテラピーの定番の精油、フローラルで優しい馴染みのある香りが安心感を誘います。
サンダルウッド 神聖感があり気持ちを落ち着かせ、鎮静効果が期待できるウッディな香りです。
クラリセージ リラックスする成分が多く含まれ、女性ホルモンの乱れにも期待できます
オレンジ・スイート 柑橘系の香りがお好きな方の夜にお勧め。ストレスを和らげ、冷え性への効果も期待できます。
スイートマジョラム ハーブ調の温かみのある甘すぎない香りが、まるで心を温めてくれるようです。
フランキンセンス 古代エジプトの時代から、神に捧げていたという神聖な香りの樹脂からとれる精油です。
クロモジ
(今注目の和精油)
昔から和菓子を食べるときなどの楊枝に使われていた木の枝葉からとれる精油。リラックス成分を多く含み、木の精油でありながら、フローラル感のある優しい香りです。

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現在、自然の薬箱では「10周年感謝祭&アロマウィーク」を実施中です。11月10日まで、精油・アロマ製品15%OFFとなっておりますので、気になる精油をお得に購入できます。

感謝祭特別価格で提供中の、10周年記念オリジナル新商品<甘夏ネロリのマスクスプレー>も、おかげさまで大好評をいただいております。マスクに一吹きするのはもちろん、ほっと一息つきたい時、眠りにつく前などにもおすすめですよ。ネロリの香りにはリラックス効果があり、不眠やストレスを軽減させるのに役立ちます。

※ マスクスプレーは、ネロリの芳香蒸留水のみでできています。
※ 10周年感謝祭 特別価格 1,100円 (税込)にてご提供中。

秋の夜長に心地よい良い睡眠で、心身共に健康で健やかに過ごしましょう!

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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.29」では、

「頑張りすぎて、くいしばっていませんか?」をお届けします。

最近、マスクをしていると表情筋を使わなくなり顔がたるむ一方、咀嚼筋(そしゃくきん)が緊張して、あごの痛みや疲れを訴える方が増えています。
コロナ禍で生活が一変し、ストレスから無意識に歯をくいしばってしまい、あごに負担をかけてしまうことが原因です。そのまま放置しておくと、首や肩の凝り等、からだ全体の不調につながってしまうことも。次回は、顔の緊張をほぐしていたわる方法を、自然の薬箱の鍼灸師がご紹介します。

※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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過去の<Naturalist Web Magazine>バックナンバー

Vol.27_薬膳で肺機能を高めて、免疫機能をアップ!

Vol.26_知ってほしい!骨とヨガの関係

Vol.25_「秋の憂い」を感じたときにおすすめ!「気」を整える漢方

Vol.24_「 秋は憂い(うれい)の季節 」東洋医学的ストレス解消のヒント!

Vol.23_アロマセラピストの本棚から

Vol.22_秋の養生 ~「温燥」のための薬膳 ~

Vol.21_まだまだ注意!秋の「脱水症状」

Vol.20_9月9日は重陽の節句!菊の伝統文化のたしなみと漢方薬のお話

Vol.19_季節の変わり目に知っておきたい!自律神経と目の関係って?

Vol.18_ブルーの精油『ジャーマンカモミール』の涼し気なアロマソープを手作りしよう!

Vol.17_残暑を乗り切るために!脾胃(ひい)を整えるための薬膳のススメ

Vol.16_ステイフォーム中にチャレンジ!コロナ太りを解消するには?

Vol.15_夏バテしている場合じゃない!夏に役立つ漢方薬

Vol.14_鍼灸師おすすめ!夏のマスク不調の解消&予防法!

Vol.13_健やかで美しい暮らしのためのあれこれ

Vol.12_薬膳で暑気払い!酷暑を乗り切ろう!

Vol.11_知っておきたい!東洋医学の知恵と夏の過ごし方

Vol.10_お顔と頭のツボでリフレッシュ!

Vol.9_今だから知っておきたい!運動と免疫の関係って?

Vol.8_ 手指消毒の手荒れが気になる今!ハンドケアアイテムを手作りしよう!

Vol.7_むくみを解消!内湿を取るための薬膳

Vol.6_長期戦に備えよう!慢性疾患のある方も必見!身体を整えるための漢方薬

Vol.5_巣ごもり不調を改善!〜セルフお灸のススメ<応用編>~

Vol.4_お灸で免疫機能アップ!~セルフお灸のススメ<基本編>~

Vol.3_ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア 

Vol.2_腸活で<免疫機能>をキープ&アップ! 

Vol.1_知っておきたい!肺炎と免疫機能のこと 

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