ヨガの呼吸法をマスターして日常で活かせるようになろう!

いつもご利用ありがとうございます、自然の薬箱の千田です。

もうすぐゴールデンウィーク!今年は感染状況も落ち着いてきているので、感染予防にも気をつけながら、新緑を楽しむレジャーにもお出かけしたいですね。皆様どうぞ、ご自身が心地よく過ごせる時間を楽しんでエネルギーをチャージしてみてくださいね。お家でゆっくりする方も、新緑を楽しみにお出かけの方も、お仕事を頑張る方も、少しの時間、呼吸に意識を傾ける時間をとって、エネルギーチャージに役立ててみましょう。

第2・第4火曜日にお届けしております、自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。

皆様が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.95をお届けいたします。

 

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普段無意識にしている呼吸。東洋医学では、大気中の清気を吸い込み、食物からの栄養と合わさることで、からだに「氣」を生みだすと考えられています。自然界からの「氣」のエネルギーをからだに取り込んでいるんですね。「氣」が体に満ちると、からだの循環が良くなり、精神が安定していきます。

ヨガの教えにおいても呼吸はとても大切で、幾つかの呼吸法があり、意識的に呼吸を行うことによって、たくさんの利点が得られると考えられています。そこで今回は、自然の薬箱のヨガインストラクターMikaが、様々ある方法のうち、『片鼻呼吸』についてご紹介します。

心を落ち着かせるとも言われるこの呼吸法をマスターすることは、普段のご自身の生活に安定感や潤いを与えてくれるでしょう。新生活をスタートする方にもオススメします!

 

 

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<目次>

 1. 片鼻呼吸って何?

 2. 片鼻呼吸のメリットとは

 3. 片鼻呼吸の行い方

 4. 呼吸の不思議

 5. 不慣れな環境も乗り越えられる! 

 


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1.片鼻呼吸って何?

ヨガの呼吸法は、サンスクリット語では『プラーナヤーマ』と言われており、呼吸をコントロールするためのエクササイズ、もしくは、テクニックであると言えます。

片鼻呼吸は、そのうちの1つの呼吸法であり、ヨガのレッスン時や瞑想の導入のために用いられることもあります。

指で片側ずつ交互に鼻を押さえることによって、左右の鼻で交互に呼吸を行います。


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2.片鼻呼吸のメリットとは

①心身のバランスを整え自律神経の安定へ
片鼻呼吸では、片鼻ずつ交互に呼吸をするわけですが、ヨガの教えでは、右と左の鼻でそれぞれ役割があると考えられています。

【右の鼻の役割】
左脳を活性化させ、交感神経優位にしていきます。⇒心をポジティブで明るい状態へ導く
左脳は論理的に考え、体の右側(男性性)を支配する。
右の鼻の穴から入る呼吸は「陽」のエネルギーと言われています。

【左の鼻の役割】
右脳を活性化させ、副交換神経優位にしていきます。⇒リラックスしつつ心を穏やかな状態へ導く
右脳は感情に関連し、体の左側(女性性)を支配する。
左の鼻の穴から入る呼吸は「陰」のエネルギーと言われています。

この役割を利用して、左右の鼻で交互に呼吸することによって、右脳と左脳を調和させたり、陰と陽のバランスを整えたり、自律神経を安定させたりといったメリットが得られます。

 

②気の浄化へ導く
片鼻呼吸はサンスクリット語では『ナーディーショーダナ』といわれます。ナーディーは、「氣の通り道、流れ」そしてショーダナは、「浄化」を意味します。
「氣」は、目に見えないものですが、わたしたちの体の中を常に流れているエネルギーのようなものです。その名前が表すとおり、片鼻呼吸を行うことによって、氣の流れや滞りをよくし、スッキリ浄化させていくとも言われています。

 

③鼻をスッキリさせる
左右交互の呼吸により頭や鼻のスッキリ感を感じられる方も多いでしょう。花粉症、アレルギーの方には手助けになってくれるかもしれません。

鼻がつまっているときは、左右どちらの鼻がつまっているかにより、昔の人は次のように1つの判断の目安にしたとも言われています。

鼻がつまっている時に、つまっている方はどちら側なのかを確認しながら、例えば、右の鼻がつまっているから、これは男性性がつまっているな(男性性が低下していて、女性性が優位)。一方、左の鼻がつまっていたら、男性性が優位だな。といった感じの判断をします。

右脳と左脳のバランスで、どちらが優位になり過ぎているかを気付くことができたら、バランスを整えるきっかけに出来ますね。

この片鼻呼吸は、他にも、循環器、呼吸器系の不調の改善へ繋げたり、眉間がスッキリすることから、第3の目と呼ばれるチャクラ(第6チャクラ)や、瞑想時に働く脳の前頭葉にも良い影響を与えるとされています。是非ご自身にとっての嬉しい効果を見つけてみてくださいね。


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3.片鼻呼吸の行い方

① 人差し指と中指を揃え眉の間にそえます。親指と薬指をそれぞれ左右の鼻に使って、交互に鼻の穴を押さえながら呼吸をしていきます。

② 一旦両方の鼻で深い呼吸をします。

③ 右の鼻を押さえて左の鼻だけで優しく息を吸い、吸ったところで左鼻を押さえます。

④ 押さえている右鼻を開放して右鼻から吸った息をはきだします。

⑤ 3と同様に左鼻を押さえた状態で右鼻から優しく息を吸い、吸ったところで右鼻を押さえます。

⑥ 押さえている左鼻を開放して息をはきだします。吸う息と吐く息に集中しながら繰返し行います。


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4.呼吸の不思議

普段の生活の中でご自身の呼吸を観察してみたことはありますか?
呼吸の長さや状態は変化しています。

イライラしているとき、焦っているとき、不安なときは短く浅い呼吸。
反対に、リラックスしているときは、ゆったりとした、穏やかで深い呼吸。
といった具合です。
みなさんは今、どちらの呼吸になっていますか?

ヨガや瞑想をしているときは呼吸も深めやすくなります。
ポーズをとりながら呼吸を観察し、整えていくことで、こころが穏やかになり、さらにポーズも深めていくことができます。
ヨガや瞑想中に行う片鼻呼吸は、ストレス社会といわれる現代に生きるわたしたちの生活をサポートしてくれます。心身の安定をはかる絶好のチャンスとも言えます!

吸う息よりも吐く息が長くなる様に(出来れば倍くらいの長さ)しながら呼吸をすることは、副交感神経が優位になりやすいため、よりこころが穏やかになるサポートをしてくれます。

呼吸が浅くなっていると感じたら、深呼吸をしてみても良いですし、ここでお伝えしたようなヨガの呼吸を意識することによって、ご自身をコントロールし、ニュートラルな状態へ導いていくことは大切です。

まだヨガを経験したことがないという方は、是非スタジオでヨガを経験していただければと思います。
ヨガはしたことがあるけれど、忙しくてヨガをするための時間がなかなかとれない、という方は、5分でも良いのでヨガポーズをとってみて頂けたら嬉しいです!

何か不調が起こってから対処法を探すというより、何かが起こる前に、起きないためのケアとして日頃から心身のバランスを整える方法を知っておきたいですよね!

自分の舵は自分でとることができるように。

また、不調から早めに回復するためにも、呼吸法やヨガは、私がおすすめしたいとても良い方法です。
呼吸をコントロールする=こころをコントロールする

ヒラリークリントンも、著書 『What Happened』の中で片鼻呼吸の良さや、ご自身の経験を書いています。ストレスと不安を管理するために片鼻呼吸を使用したそうです。
彼女はこの呼吸法のことを、「平和と落ち着きを見つけるのを助けた、試してみる価値がある。」と記しています。

彼女はまた、アメリカの情報番組CNNのインタビューにおいても、「大統領になるという生涯の夢を失い立ち直るための重要な方法」として片鼻呼吸を実践したと説明しており、とてもリラックスでき、役に立つと話しています。

 


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5.不慣れな環境も乗り越えられる!

新生活、新しい職場、慣れないことに取り組む時は、脳の仕組み上、不安に感じたり、やらない理由を探すように人間はできているそうです。

そんな脳の仕組みを把握できていると、実際に不慣れな環境に直面したときに、湧いてくる感情に気付き、脳にコントロールされないよう意識することが出来たら、より目標達成に向かって進めますよね!

この脳の仕組みのお話は、過去の Naturalist Web Magazine Vol.79 <脳の仕組みを知りバランスのとれた心をつくろう!> に詳しくご紹介しているのでよろしければご覧ください。

新しいことに頑張るために、心に迷いがでたり不安定なときにも、予防のためにも、是非呼吸法を活用してみて下さいね。わからないことがあればいつでもスタジオでお待ちしております☆

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

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<第2、4週金曜日の10:00〜11:00 リラックス朝ヨガ>のヨガレッスンがMika先生の担当レッスンです。是非お越しくださいませ。

 

<次回「Naturalist Web Magazine」のお知らせ>

~5月10日(火)配信予定 ~

「Naturalist Web Magazine_Vol.96」では、

「一人で悩まないで!更年期の不調〜役立つ漢方や生活の工夫〜」をお届けします。

更年期に起こる様々な不調。更年期によるからだの変調と気づかずに、生活に疲れ、悩んでいる方がとても多いようです。そのせいで、家庭を壊してしまったり、仕事が上手く行かなくなったりすることも少なくないのです。

更年期によるからだの変調について知っておくことで、慌てず、悩まず過ごすことができます。
また、ご自身でできるケア方法を見つけておくこと、そして、誰かに相談してみるということが、更年期を上手に乗りきる上でとても大切です。

更年期の不調は、女性に強く現れることが多いですが、男性にも現れます。性別に関係なく、「もしかしたら更年期?」と思われる方は、是非参考にしてみてください。

 

※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

 

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~「Naturalist Web Magazine」は、第2・第4火曜日 配信予定~

今後も、自然の薬箱ならではの様々な情報を予定しています。どうぞお楽しみに。

 

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