頑張りすぎて、くいしばっていませんか?

10月31日からスタートした自然の薬箱「10周年感謝祭&アロマウィーク」も、無事最終日を迎えることができました。本当にありがとうございました。これからも、自然の薬箱では皆様の健やかな毎日を過ごしていただけるよう努めてまいりますので、変わらぬご愛顧をいただければ幸いです。

毎週火曜日にお届けしております、自然の薬箱の「Naturalist Web Magazine」。

皆様が穏やかな日常を取り戻せるその日まで、健やかに過ごせるお手伝いが出来ればという思いを込めて、Vol.29をお届けいたします。

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自然の薬箱がある名古屋でも、木々が美しく色付き始めてきました。もう少しすれば、東山動植物園などでも紅葉の見ごろを迎えそうです。今年は例年と異なり、感染対策のため、土日祝の一部時間帯は予約制になっているとか。私たちの生活を大きく変えた新型コロナウイルスの影響は、こんなところにも出ているんですね。

新型コロナウイルスの影響はこれだけではありません。不自由を強いられがちな今、多かれ少なかれ誰もがストレスを抱えがち。その影響で顎に負担をかけてしまい、首や肩のこりにお悩みの方が増えているのをご存知でしょうか。

そこで今回は、ストレスからくる顎への負担が引き起こす体の不調を、自然の薬箱の鍼灸・あん摩マッサージ指圧師 三原優子 が解説します。さらに、おすすめのストレス解消法や、セルフケアにぴったりの顔周りのツボもご紹介します。

日々ストレスにさらされがちな方や、在宅ワークなどで首や肩の肩こりが気になる方、さらには最近顔がたるんできたかも?とお悩みの方にも必見の内容です。

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<目次>

 1. 首と肩の凝りは顎のこりから!? 

 2. クレンチング症候群をご存知ですか?

 3. からだの声を聞き、こころもゆったりほぐす方法

 4. 鍼灸師おすすめ!顎周りの緊張を解くおすすめのツボ3選!


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1.首と肩のこりは、顎のこりから !?

秋晴れのさわやかな朝なのに、首と肩が重だるくてつらい・・・

最近、ほうれい線が目立ってきた気がするし、エラが張ってきた気がする・・・

このところ、こめかみや頬のあたりに重だるい痛みがある・・・

みなさんは、こんなお悩みを抱えていませんか?もしかしたらストレスが原因の、くいしばりのせいかも知れません。

私たちの生活は、今年に入り生活が一変しました。未知のウイルスに振り回され、様々な不安の中で過ごす日々が今も続き、ストレスフルな毎日を過ごすうちに、顔の筋肉にもこのような異変が、起きているのをご存知でしょうか。

コロナ禍で今や手放すことができないマスクも、毎日使用していると、表情筋を使わなくなり顔がたるむ一因に。さらに日々のストレスが原因で、咀嚼筋(そしゃくきん)が緊張し、顎の痛みや疲れを訴える方が増えています。

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そもそも、咀嚼筋とは以下のの4つの筋肉の総称です。

・咬筋(こうきん)

・外側翼突筋(がいそくよくとつきん)

・内側翼突筋(ないそくよくとつきん)

・側頭筋(そくとうきん)

噛みしめるときに使う筋肉で、下あごと側頭部にあります。
どのような筋肉かご興味がある方は、You Tubeにわかりやすい動画がありました。こちら<<<をご覧ください。
ご注意)音声が出ます!・骸骨が嫌いな方はやめておきましょう(*^^*)

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私たちは、困難や苦労に立ち向かうときに「歯をくいしばる」という表現を使いますが、ストレスから無意識のうちに歯をくいしばることで、咀嚼筋の緊張が強くなり、顎に負担をかけ、痛みや疲れを引き起こすとともに、周囲の筋肉の血流も悪くなってしまうのです。

特に、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん/顎の近くの側頭骨に付着し、頭や首を支える筋肉)と、僧帽筋(そうぼうきん/頭の後ろから鎖骨や肩・背中にかけての大きい筋肉)の二つの筋肉の血流が悪くなりやすく、首や肩のこりの原因となってしまいます。

どのような筋肉かご興味がある方は、ウイキペディアのリンクをご覧ください。
胸鎖乳突筋はこちら<<< (音は出ませんが、骸骨はでます!)
僧帽筋はこちら<<< (音は出ませんが、骸骨はでます!)

さらに、咀嚼筋の一つである咬筋がこると、エラが張ったようになり、顔が大きく見えたり、ほうれい線が現れやすくなることも。

咀嚼筋の緊張は、健康や美容にも関わる一大事ですね。


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2.クレンチング症候群をご存知ですか?

歯をくいしばることで起こる身体の不調を、総じて「クレンチング症候群」と呼びます。「クレンチング」とは、 くいしばりのこと。ストレスにより、くいしばりや歯ぎしりを無意識にしてしまうことで、歯や顎関節、さらに全身の不調があらわれた場合は「クレンチング症候群」の疑いがあります。主な症状をご紹介しましょう。

<クレンチング症候群の症状>

① 肩・首のこり

② 頭痛、耳鳴り、めまい

③ 歯の摩耗、動揺

④ 知覚過敏、歯肉炎、歯周病

⑤ 顎関節症

※上記③~⑤の症状がある場合は、早めに歯科に相談しましょう。

人が起きている間に、上下の歯が接触している時間は、一日わずか15分程度といわれています。しかし、ストレスを感じたり、スマホやPC作業などでうつむくことが多いと、上下の歯が接触する時間が長くなってしまいます。

さらに、起きている間にくいしばる癖がついてしまうと、寝ている間にも無意識に歯ぎしりをしてしまうことがあります。実は、歯をくいしばるときにかかる力は60㎏から100㎏ともいわれ、噛みしめている時間が長くなればなるほど、咀嚼筋や周囲の骨にかなりの負担がかかってしまっているのです。

では、クレンチング症候群を予防するにはどうしたら良いでしょうか。

まずは、大きな原因である心身のストレスを、緩和することがなにより必要です。つらい時やイライラした時に、つい歯をくいしばっていることに気づいたら、まずは噛んだ歯をゆるめましょう。そして、咀嚼筋や首・肩の緊張をほぐせば、自律神経の副交感神経が優位になって、心身共にリラックスできますよ。


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3.からだの声を聞き、こころもゆったりほぐす方法

クレンチング症候群の原因の一つであるストレスには、環境的なもの、心理的なもの等、様々な種類があります。

適度なストレスは、人間の脳にとって必要ですが、過剰なストレスは万病のもとです。まずは、体全体が不調だらけにならないために、毎日のセルフケアで、疲れやストレスを溜めないようにするのが大切です。

どのような方法でも構いません。音楽を聴いたり、瞑想をしたり、習ったヨガのポーズを復習したり、ハーブティーを飲んだり、「これをするとリラックスできる」と思うことは人それぞれ。ポイントは、吐く息。少し長めにゆっくりと息をはいてみます。一日の終わりに、照明を落としてゆったりとした時間のながれのなかで、自分と向き合う時間をつくり、身体の声を聞いてみましょう。


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4.鍼灸師おすすめ!顎周りの緊張を解くおすすめのツボ3選!

リラックスの時間にあわせて取り入れていただきたいのが、ツボ押し。顎周りの緊張を解くためにおすすめなのが、咬筋と側頭筋のツボ押しです。

今回は、顎周りのセルフケアにおすすめな3つのツボをご紹介します。

<咬筋>

①頬車(きょうしゃ): 耳たぶから下に顔のラインをなぞり、エラの少し手前の部分

②下関(げかん)  : 頬骨の下。口を開けるとくぼみができる部分

<ツボの押し方>
どちらのツボも、親指でゆっくり息を吐きながら4秒押して、3秒指を止めて、3秒息を吸いながら親指を離します。

 

<側頭筋>
③率谷(そっこく) : 耳の上、髪の生え際から指2本上の部分

<ツボの押し方>
側頭筋にある卒谷のツボは、テーブルに肘を置き、耳の上付近を手のひらの下の方で左右同時に円を描くように押しながらまわします。

※ 左右それぞれ同じ場所にツボがありますので、両手で同時に押せますが、強く押さずに、気持ち良い程度に優しく押してください。

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セルフケアをされても、咬筋や首・肩のこりがなかなか取れない方は、はり・きゅうルームにご相談ください。感染症対策を万全にした個室のお部屋で、鍼灸・びわ温灸・アロマ鍼灸をお受けいただけます。

 

オプショナル・メニューですい玉や箱灸、くるみ灸もございます。また、咬筋を効率良くほぐせるローラー鍼とお灸の教室も開催していますよ。

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今回は、くいしばりが原因で起こる体の不調と対策についてご紹介しました。

ストレスフルになりがちな今だからこそ、気を付けていきたい「クレンチング症候群」。上手にストレスを解消しながら、ツボ押しでコリをとることでしっかり予防することが大切です。

顔周りの緊張を解いて、すっきり健やかな毎日を過ごしましょう!

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次回の「Naturalist Web Magazine_Vol.30」では、

「薬剤師がおすすめする冬の過ごし方」をお届けします。

暦の上で、冬は立冬(11月上旬)~立春(2月上旬)までの約3か月の間。身体を温め、体調を崩さないように気をつけたいものです。それでも冷えてしまったり、風邪をひいてしまったりした場合におすすめの漢方薬を紹介します。

貯えの季節の冬に養生し、春に向けて身体を整えましょう。

※ 次回予告内容は、変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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過去の<Naturalist Web Magazine>バックナンバー

Vol.28_睡眠について考えてみよう!~身体や脳との関係~

Vol.27_薬膳で肺機能を高めて、免疫機能をアップ!

Vol.26_知ってほしい!骨とヨガの関係

Vol.25_「秋の憂い」を感じたときにおすすめ!「気」を整える漢方

Vol.24_「 秋は憂い(うれい)の季節 」東洋医学的ストレス解消のヒント!

Vol.23_アロマセラピストの本棚から

Vol.22_秋の養生 ~「温燥」のための薬膳 ~

Vol.21_まだまだ注意!秋の「脱水症状」

Vol.20_9月9日は重陽の節句!菊の伝統文化のたしなみと漢方薬のお話

Vol.19_季節の変わり目に知っておきたい!自律神経と目の関係って?

Vol.18_ブルーの精油『ジャーマンカモミール』の涼し気なアロマソープを手作りしよう!

Vol.17_残暑を乗り切るために!脾胃(ひい)を整えるための薬膳のススメ

Vol.16_ステイフォーム中にチャレンジ!コロナ太りを解消するには?

Vol.15_夏バテしている場合じゃない!夏に役立つ漢方薬

Vol.14_鍼灸師おすすめ!夏のマスク不調の解消&予防法!

Vol.13_健やかで美しい暮らしのためのあれこれ

Vol.12_薬膳で暑気払い!酷暑を乗り切ろう!

Vol.11_知っておきたい!東洋医学の知恵と夏の過ごし方

Vol.10_お顔と頭のツボでリフレッシュ!

Vol.9_今だから知っておきたい!運動と免疫の関係って?

Vol.8_ 手指消毒の手荒れが気になる今!ハンドケアアイテムを手作りしよう!

Vol.7_むくみを解消!内湿を取るための薬膳

Vol.6_長期戦に備えよう!慢性疾患のある方も必見!身体を整えるための漢方薬

Vol.5_巣ごもり不調を改善!〜セルフお灸のススメ<応用編>~

Vol.4_お灸で免疫機能アップ!~セルフお灸のススメ<基本編>~

Vol.3_ストレスに負けない!心と身体を作る小さなアイデア 

Vol.2_腸活で<免疫機能>をキープ&アップ! 

Vol.1_知っておきたい!肺炎と免疫機能のこと 

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